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アラ還おひとりさまライフ

価値と値段

この秋、特に値段が高いと思ってなかなか買えないものはりんごと梨である。余り品質の良いものに巡り会えず高めのものを買ってももっさりと柔らかかったりすることが多くなおさら買う気になれない。

私は普段の食卓に果物は欠かせない。食べていないとこれまた野菜を食べていないときのような調子の悪さというか体の底から渇望感を感じる。仕方がないので 例年とあまり 値段の変わらない柿やみかんを食べている。しかし私が果物に求めているのは噛じった時のみずみずしさだったり 歯ごたえ だったりさわやかさ、そういった部分だと思う。みかんと柿を足して2で割った果物は きっとそういう ニーズを満たすかもしれないが、そういう問題ではない。りんごと梨が本当に恋しい。 だったら買えばいいようなものだが 美味しくないかもしれないりんごや梨に200円も300円も出すのはどうも納得がいかない。 しかしこれがケーキやパンだったら大して考えもせず迷うことなく 500円でも1000円でも支払っていることだろう。ここに私という人間の矛盾点を感じてしまう。おそらく フルーツを見るときはセロトニン、 パンや スイーツを見るときは ドーパミンが出まくっているんだと思う。やはりドーパミンの方が本能に近い部分で見境がなくなりセロトニンに勝ってしまっているんだろうというわけのわからないことを書きながら食欲の秋は過ぎていく。
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