ケセランパサラン読書記 ーそして私の日々ー

◇ ルーカス・ヘッジズ三昧

 連日、コロナの、なんだかんだの閉塞感で、実は安請け合いした原稿の〆切りが目前に迫っているのに(2本も)、ついついアマゾンプライムで映画を観てしまう。

 昨日は、マッド・ディモンが、自ら監督や主演をしたかったと言っていた『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(Manchester by the Sea )を観た。

 イケナイナ。
 イケナイナ。
 と思いつつ、

 観ていて、あららの、びっくり、
 『ある少年の告白』の主役、ルーカス・ヘッジズが、出演しているでないか!
 しかも、重要な役どころ。
 演技も、素晴らしい。
 
 ヘンリック・ホルム → トロイ・シヴァン → ルーカス・ヘッジズ → マッド・ディモン
 と、私の中では、ここのところ、まさに連鎖している縁と所縁のこの状況に驚愕!!


 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』の主役の、ケイシー・アフレックが、これまた最高。
 ケイシー・アフレックの、この屈折加減と深みのある重厚さ。
 マッド・ディモンはこの主役は自分ではなくケイシー・アフレックだと言ったそのプロデュース能力は、凄いね。

 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」特別映像

              


 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』予告編

              


 で、ここにきて、私は、ルーカス・ヘッジズに、ガツンとフォーカス!!
 
 今日は『ベン・イズ・バック』(Ben Is Back)を観てしまった。
 これも、とても良い映画だった。

 監督が、ピーター・ヘッジズ。実は、ルーカスの父親。
 この人は、ディカプリオの確かデビュー作だと思うけれど『ギルバード・ブレイク』の脚本を書いた人。


 『ベン・イズ・バック』予告編

              

 ルーカス・ヘッジズは、父親とは仕事はしないという強固なポリシーがあったらしいが、主役のジュリア・ロバーツが、薬物依存の息子役にはルーカスしかいないと、とことん口説き、口説き落としたそう。
 正解だった。

 怪我をした時に処方された鎮痛剤が、薬物依存のきっかけになるというのを、ちょっと前のアメリカのドキュメンタリー番組でみたばっかりだったので、ルーカスの役所はかなりのリアル感があった。

 最近、麻薬取締官だった瀬戸晴海の『マトリ』(新潮新書)を読んだけれど、 
 現代の薬物依存は、かつての闇社会と無縁なところから始まり、そして闇社会へ連鎖していくという構造になったいるようだ。 
 ここ、まだ日本のYA文学では描ききれない部分だね。

 基、映画に戻る。
 ジュリア・ロバーツも、ここに来て、いまだかつて無いほどの、演技派女優になったんじゃないのか。
 私は、ジュリア・ロバーツを一回も可愛いとか、きれいだとか思ったことがないけれど、今回は、母親役、すごく良かったと思った。年齢を重ねてイイ女優になる人って、いるんだよね。(チョー上から目線だけど)
 母親の辛さ、悲しさ、無力感、でも愛。
 そして、ある種、息子を思うが為の他者への身勝手さ無分別という、そこを批判するとしたら、そんな視点は、あまりのも客観的過ぎないかとさえ思わせる役どころをジュリア・ロバーツは、そこを、とてもリアルに演じていた。
 母親って、そういうもんだよって、思った。



 「ギルバート・グレイプ」映像特典ダイジェスト

              






 

 

最新の画像もっと見る

最近の「ひとりごと」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事