黒猫チャペルのつぶやき

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猫さんがやってきた

2012年05月21日 | みのりのつぶやき-猫
 我が家に、猫さんがやってきた。まだ生まれて2か月ぐらい?と思われる小さな黒猫、女の子である。

 ここしばらく、父殿も母殿も、今まで猫さんを飼ったことがないものだから、猫の飼い方の本をあれこれ取り寄せては読みふけり、並行して猫さんのおトイレや、トイレ砂、ご飯とお水のお皿、キャリアーなどあれこれ買い整え、猫さんの到来を待ちうけていたのである。寝床とご飯のトレイはこちらに置いて、トイレはこちらに、こっちから向こうは危ないから出入りできないように柵を作って、などと計画もめぐらし、ついに、待望のその日が来た。大塚の、東京キャットガーディアンという、お家の無い猫の保護機関を訪れ、里親を待っているたくさんの猫さんたちとご対面。しましまのや、ぶちのや、茶色いの黒いのや、大人の猫さんもまだほんとうに小ちゃな猫さんもいる中から、どの子に家にきてもらおうか、大いに迷う。三人そろってスタッフの方の面接を受け、いろいろお話もうかがった後、頭からしっぽまで真っ黒な、元気のいい小さな小さな女の子の猫さんをもらい受けることとなった。

 早速持参のキャリアーにお入りいただき、使っていたトイレのお砂と、遊び相手だったらしい布製の子犬のマスコットと一緒に、電車に乗って我が家に向かう。電車の中でも盛んにケージの隙間から手を外に出して遊びたがり、電車の音などに驚いたりしないか心配していたが、それほど神経質でもなさそうで一安心である。ただ「ネコ風邪」を引いているとかで、ときどきくしゃみをして、鼻水を飛ばしたりしている。

 お家に着いて、用意のスペースにキャリアーを降ろし、そっとふたを開けてあげる。「出ておいで」と呼びかけるも、なかなか警戒してか外に出てこない。声をかけるのをやめて、しばらく静かにしていると、そろそろと首を出し、周囲を見回して、また引っ込んでしまう。何度かそんなことを繰り返して、ようやっと警戒心も薄れたか、ゆっくりと這い出してきた。それでも、私たちのほうには寄ってこず、身を隠す障害物のあるテーブルの後ろや、部屋の隅ばかりを移動している。トイレにも、ガーディアンからもらってきた砂を混ぜてまいて、「トイレこっちだよ」と連れていってあげたが、興味無さそうにすぐ出てきて、また部屋の隅っこの方で居心地の良さそうな場所を探している。しばらく声をかけず、好きに遊ばせておくことにする。「チャペル」と命名される。

 父殿が一度買い物に出て、帰ってくるときには外からドアをコンコンとたたいていきなりドアを開けないように取り決めておいた通り、私が中からドアを開けて入ってきた。ところがふと見回すと・・・チャペルの姿が無い。ついさっきまで居間である窓の無い六畳の部屋の隅をうろうろしていたのだが、どこに隠れたか呼んでも全く気配もしない。ふすまも閉め切りにしていたのでどこにも出ていくはずはないのだが、他の部屋を探しまわっても見つからない。「どうしよう!チャペルいない!」と私と母殿が走り回っているのに、父殿は「どこにも行くはずないから、どっかに隠れてるんだよ。わいわい言ってると出てこないから、静かにして待ってなさい」とのんびり夕飯作りを始めている。こちらは気が気でなく、同じ場所を何度も探し、寝室の布団ものけて、戸棚もあっちこっち開けてみて覗き込んでみるが、いっこうに姿を見い出せず、「さっきドアから出ちゃったんじゃないの・・・」と家の外まで探しにいくがやはり見つからない。オートロックのマンションで、ほうぼうにドアがあるので、玄関を出ても子ネコの身では、容易に敷地の外には出られないはずなのだが、どこかの隙間を通ったかもと周辺の通りや車の下など探してみるが、どこにもいない。

 小一時間もして、もう探すところも無くなって、私が疲れて寝てしまった頃に、父殿のおっしゃっていた通りに、もとの居間の中にひょっこりと現れた。隠れていたのは、本棚の裏・・・いや、その場所も無論何度ものぞきこんだのだが、外から見えないところに本棚の裏面の羽目板が無い個所があり、そこから本棚の下に潜り込んでいたのである。まさかそんなスペースがあるとは想像もしていなかったので、見つからなかった訳である。チャペルも、慣れない新しい家にやってきて、あんまり構われ過ぎるものだから、早速に誰にも邪魔されない自分だけのスペースを見つけ出したものとみえる。なかなかの利口者である。今後のために、首に鈴をつけることにした。父殿が猫じゃらしで誘って抱っこしたところに、母殿が名前と電話番号を記して鈴をぶら下げた首輪を巻いた。はじめはうるさがって気にしていたが、猫じゃらしを投げてやるとそちらに夢中になって遊び始めて、気にしなくなった。

          

 そのうちに、部屋の中をあまり警戒せず走り回って遊ぶようになり、ご飯もよく食べた。猫じゃらしが気に入ったらしくて、一人で追いかけてはずっと元気いっぱいに遊んでいる。電気を消して、私たちが寝静まると、ほどなくチャペルも寝入ったようだった。朝になって見てみると、やっぱり先ほど隠れていた本棚の下のスペースにもぐりこんで、いびきをかいて寝ていた。すっかりここが気に入ったらしい。

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