異文化交流クイズサードシーズン「異文化間に芽生えた愛情とすれ違い」第7回は江戸後期、庶民の間に流行ったエロチックな内容の川柳「バレ句」の中の有名な一句。男女の営みを知らない歴史上の人物をからかった『弁慶や○○は馬鹿だなァ嬶ァ』の「○○」の部分に入る、歴史上の人物とは一体誰でしょう? という問題でした。
今回の正解は・・・絶世の美女と歌われながらも「深草少将の百夜通い」で分かるよう、誰からの求愛をも受け入れなかった天才歌人『小野小町』でした。
小町は、特に能の分野では「草紙洗小町」「関寺小町」「卒都婆小町」など様々なモチーフの対象にされたりしますが、和歌の名手として褒め称えられると同時に、表舞台から姿を消した後半生に関しては、(何ら根拠がないにもかかわらず)散々落魄した姿で描かれていたりします。
何故そのような現象が起きたのは……様々な角度から研究されており、読むとなかなか興味深いのですが、本筋とは離れますので、ここでは省略。
なお今回のバレ句については、八代目・桂文楽の十八番『明烏』の枕に使われているそうです。
ともあれ要するに、幕末当時の日本人にしてみれば「男女の営みはこの世で一番の楽しみ」であり、それを忌避しているのは変わり者くらいだ、という認識だったわけですね。
しかも当時の日本人にとって恋愛が先にあるのではなく、男女とは相互に惚れ合うものであり、その両者の関係を規定するのは性的結合である、と考えられていたのです。そして静的結合は相互の情愛を生み出し、家庭的義務を発生させるわけで。
このことと、これまでこのクイズでも何度か出題してきましたが、我々のご先祖様達の、子供の異常な可愛がりぶりを合わせて考えると「日本的家族関係の成り立ち」が見えてきそうです。が、とりあえずその辺については今回のシリーズとはテーマが別なのでまた稿を改めることにして。
男女の関係を「このようなもの」として認識していた日本人達と、キリスト教的な異性愛を当然のモノとして受け止めていた欧米人達との間に、根本的な相違が出来てしまったのは、ある意味で仕方ない側面があったのかも知れません。川田龍吉についてもこの視点から改めて観察してみると、興味深いかと。
今回の正解は・・・絶世の美女と歌われながらも「深草少将の百夜通い」で分かるよう、誰からの求愛をも受け入れなかった天才歌人『小野小町』でした。
小町は、特に能の分野では「草紙洗小町」「関寺小町」「卒都婆小町」など様々なモチーフの対象にされたりしますが、和歌の名手として褒め称えられると同時に、表舞台から姿を消した後半生に関しては、(何ら根拠がないにもかかわらず)散々落魄した姿で描かれていたりします。
何故そのような現象が起きたのは……様々な角度から研究されており、読むとなかなか興味深いのですが、本筋とは離れますので、ここでは省略。
なお今回のバレ句については、八代目・桂文楽の十八番『明烏』の枕に使われているそうです。
ともあれ要するに、幕末当時の日本人にしてみれば「男女の営みはこの世で一番の楽しみ」であり、それを忌避しているのは変わり者くらいだ、という認識だったわけですね。
しかも当時の日本人にとって恋愛が先にあるのではなく、男女とは相互に惚れ合うものであり、その両者の関係を規定するのは性的結合である、と考えられていたのです。そして静的結合は相互の情愛を生み出し、家庭的義務を発生させるわけで。
このことと、これまでこのクイズでも何度か出題してきましたが、我々のご先祖様達の、子供の異常な可愛がりぶりを合わせて考えると「日本的家族関係の成り立ち」が見えてきそうです。が、とりあえずその辺については今回のシリーズとはテーマが別なのでまた稿を改めることにして。
男女の関係を「このようなもの」として認識していた日本人達と、キリスト教的な異性愛を当然のモノとして受け止めていた欧米人達との間に、根本的な相違が出来てしまったのは、ある意味で仕方ない側面があったのかも知れません。川田龍吉についてもこの視点から改めて観察してみると、興味深いかと。
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