道の駅やスーパーなどで
【とれたて野菜】
【朝とり】【新鮮】
【産地直送】
【高原野菜】
【国産野菜】
などの”のぼり”をみますと『おいしそう!』とついつい手に取ってしまいませんか?
私もついついみてしまいます。
夏の”とうもろこし”などは収穫してから時間が経つと味が落ちてしまうと言われます。
ですので【とれたて野菜】、【朝とり野菜】は魅力的ですね。
しかしあまり知られていない野菜の栽培の仕方があります。
みなさんは【慣行栽培】ということばを聞いたことがありますでしょうか?
【かんこうさいばい】と読みます。
「かんこうさいばい」と言いますと【観光】と間違えて観光地で栽培されている野菜と勘違いしてしまいそうですね。
【慣行栽培】とは、その地域で以前からの慣わし(ならわし)・習慣として行われている農作物のことを差します。
以前からと言いましても農薬や化学肥料のない昔からの農業という意味ではなく、農薬や化学肥料が使われ始めてから一般的に行われている農作物でありまして、その地域で一般的に使われている農薬や化学肥料を使用する栽培方法となります。
▼以下は埼玉県の慣行栽培基準です。
各地域で基準が決められておりますので
『〇〇県』『慣行基準』
で検索していただきますとその地域での通常の野菜の農薬や化学肥料の基準を調べることができます。
https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/9717/tokusaikijyunhyou.pdf
この時期とてもおいしい
【ほうれん草】でみてみますと冬まきの場合は、農薬8回、化学肥料は16回の施肥となります。
【にんじん】では冬まきで、農薬14回、化学肥料は16回となります。
※そして表の下部にも注意書きがありますが、農薬の使用回数は有効成分の延べ使用回数であり、また展着剤の使用は回数に含めない
とあります。
つまり何の表示もない野菜は通常の【慣行栽培】でつくられた野菜であり、農薬や化学肥料はその地域で定められた回数はふられている可能性が高い野菜ということです。
【特別栽培】とは【慣行栽培】の半分以下の農薬の使用、化学肥料の使用で栽培された農作物をいいます。
特別といいますとなにか特別な栽培方法のように思われる方もおられるかもしれませんが、その地域で一般的に農薬や化学肥料を使用して栽培される農作物の半分以下の農薬の使用量、化学肥料の使用量の野菜ということですね。
また【有機栽培】や【無肥料無農薬栽培】などの言葉もあります。
【有機栽培】は「有機農業の推進に関する法律」で細かく栽培方法や使用できる農薬などが規定されており、それらの基準を守ってつくられた農作物です。
【無肥料無農薬栽培】とは農薬や肥料(化学肥料も有機肥料(米ぬかや油粕、家畜等の糞など)も使わずに栽培された農作物となります。
実際は有機JASの取得や維持は手間やお金がかかるため、無農薬野菜で栽培していても特別栽培で出荷している農家さんも複数いらっしゃるようです。
このようなお話をしますと農薬や化学肥料は国や自治体によって安全が確認されているもので、JAの指導に沿って使われているので問題ないのではないでしょうか?
というご質問をいただくことがあります。
それにつきましては、まずは知っていただきたいという意味でblogにてお伝えしております。
知らずに食べていて、体調を崩した際に原因がわからない、というよりも知った上で、ご自身の判断で選択すればよいのではないかな?と思っております。
繰り返しとなりますが、知らない方がおられるのであれば、まずは知っていただきたいな、と思います。
また以前のblogでも書かせていただきましたが、ひとつひとつの農薬の安全基準はねずみやラット、うさぎや犬などで毒性試験を実施し、一日摂取許容量を定めており、かつ安全率を掛けて設定されています。
しかしねずみやラットは死亡したり、腫瘍ができたり、なにかしらの異常が現れればわかりますが、ねずみやラットに「なんとなく具合が悪い」状態や「体調がすぐれない」状態は確認できません。
つまり、ねずみやラット、うさぎや犬と【『ひと』】は違うのではないかな?というのが私の個人的な考えです。
またひとつひとつの農薬の安全性は確認されているのかもしれませんが、複数の農薬や化学肥料の複合的な影響は果たして確認されているのでしょうか?
日本は世界でも農薬の使用量の多い国のひとつです。
こちらも以前のblogで紹介させていただきましたが、農薬がひとに与える影響が示唆されています。
「発達障害の原因と発症メカニズム」黒田洋一郎 木村-黒田純子著はとても参考になります。
私が個人的に気になった点をピックアップした以下のblogも参照ください。
2回に分けて紹介させていただきました。
「慣行栽培がいけない」ということを書いているのではありません。栽培方法はこのような種類がありますよ、通常の栽培はどのような栽培なのでしょうか?ということをまず知っていただきたいという思いで書かせていただきました。
参考になれば幸いです。
人工的な化学物質や電磁波の影響のない家づくりの一級建築士事務所
ひと・すまい・くらし一級建築士事務