ただいま戸建ての大規模リフォームのご相談を受けております。
その中で思い出したことがありましたのでお伝えさせていただきます。
建築の設計士は家づくりのプロフェッショナルですが、残念ながら万能ではございません。
例えば、私はお家に使われている人工的な化学物質のお話や電磁波のお話し、地震に強い家づくりや
温熱環境のお話は自信をもってお話しさせていただきます。が、私にも弱い分野がございます。
同じようにほとんどの設計士や工務店さんは「お家に使われている化学物質」のことや「電磁波」のことを理解していない場合があります。
以前にもお伝えさせていただきました、【建築士とは相性がとても大切】とお伝えしているゆえんです。
おいしい魚が食べたいのに肉専門店に行ってもおいしい魚はでてきません。
ご自身やご家族のご要望に合った建築士や工務店を見つけられることがとても大切です。
もうひとつ思い出したことがあります。
大地を守る会の自然住宅チームには提携工務店が8社、提携設計社が10社ありました。
私たちはお客様の打ち合わせに同席させていただくこともあり、工務店さんの対応や設計事務所の対応を目の当たりにする機会を持ちました。
その中で、いかにお客様のご要望を叶えるか？という視点でみなさま頭をひねっておられましたが、ある建築士の方はお客様のご要望をもちろん大切にしながらも、建築士自身が大切と思うことを強く主張する建築士の方がおられました。
私も建築士の方のお話を聞きますと確かに理にかなっていると思うことも多かったのですが、お客様の中には「私の話を聞いてくれない」と感じられる方もおられたようです。
私は常々思うのですが、いまお手伝いしているお家は工務店さんや建築士の方の「作品」ではなく、お客様が笑顔で暮らすお家づくりのお手伝いということです。
ですので建築士の目線では多少使い勝手に課題がありそうだな、と思ったプランだとしても、お客様がのぞむプランを実現することが大切ではないかな？と思っております。もちろん使い勝手の課題については説明し、お客様が納得していただいた上でのことになりますが、私たちは私たちの作品をつくっているのではなくお客様のお家づくりのお手伝いをしているという視点がとても大切と感じているためです。
もちろんいままでの経験で、やはり新井さんの言う通りにこうしておけばよかった、と言われたこともあります。
しかしきちんと説明した上でメリット・デメリットをご理解した上で先に進んでおりますので、その際にも笑顔で話をする程度です。
健康住宅と信じていたのにふたを開けてみたら違っていた、などのご相談をいただくことがあります。
ぜひご自身の、ご家族の相性に合った設計事務所や工務店さんを見つけてください。
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ひと・すまい・くらし 一級建築設計事務所 新井 伸宏
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