みなさんにお伝えしたいことがあります。
【健康住宅】に定義はない、ということです。
ある会社は24時間(室外の)きれいな空気を取り入れることで【健康住宅】、
【健康な空気】をうたっている会社もありました。
ある【健康住宅】、【自然素材の家】をうたった会社の住宅見学会に参加した際
には、床、壁、天井には無垢材や塗壁系の素材、和紙風の素材を使用しておりま
したが、合板や集成材、人工的な接着剤は使用したお家でした。
担当者からはF☆☆☆☆(エフのフォースター)を使用した【健康住宅】との
ことでした。
ちなみに私がこの住宅見学会に参加した際の話ですが、
玄関を入るとぷーんとケミカルな香りがしました、、、
しかし私の後ろから入ってこられた高齢女性の3人組の方は「うわー!新築のいいにおい!」
と仰られました。
私はこれは化学物質のニオイですよ、とは決して言いません。
ただ、このケミカルなニオイを新築のニオイと感じている方がいらっしゃることに
驚きました。
私が健康住宅の老舗の設計事務所に勤務していた頃、健康住宅のことを教えてください、
と相談に来られた工務店さんが何社かおります。
人工的な化学物質の多い家づくりが少しでもよくなれば、と素材のこと、納まりのこと
を無償でお教えしました。
それらの会社は自分が欲している【知識】を手に入れると離れていきました。
それらの会社が昔から「健康住宅」をつくっているとホームページに書いてあること
を知りますと少々複雑な思いがします。
【健康住宅】には様々な視点があります。
上でも挙げた通り、室内の空気を循環させることで、健康住宅とうたった会社もあれば、
素材や工法にこだわった会社もあります。
しかし健康にはいろいろな視点が含まれています。
温湿度の関係も健康には必要でしょう。もちろん人工的な化学物質という視点も大切で
しょう。加えて、先日お伝えした床下エアコンなど設備面での視点も大切でしょう。
■弊社が床下エアコンを採用しない理由
いまでは【健康】がお金になります。
そのため一部の工務店さんや設計事務所さんも【健康】、【自然素材】、【無垢】を
うたって集客をはかっています。
パッと見は【自然素材の家】のようにみえましても、仕様内容や説明をよく確認しますと
断熱材はグラスウール、床や壁には合板を使用、見えるところは無垢材(集成材のところもあり)、
壁は塗壁なのですが、接着成分(バインダー)がたくさん入った素材でしたり、自然素材風
(塗壁風や和紙風)のビニールクロス。
床は無垢のフローリングもあれば、集成材のフリーリングだったり。建具は某メーカーの建具
家具も合板や集成材、接着剤はF☆☆☆☆(エフのフォースター)、シロアリ防除はネオニコ
チノイド系や合成ピレスロイド系。
外観も自然素材系の塗壁やバルコニーを無垢の木でお化粧がなされている。
パッと見は自然素材の家にみえますよね。
繰り返しとなりますが【健康住宅】、【自然素材の家】には定義がありません。
ルールもありません。
そこで大切となることが
「みなさまにとって何が必要か?をきちんと理解すること」
です。
みなさんが【健康住宅】、【自然素材の家】を建てたいと思った想いがあると思います。
見た目が自然素材風であればOK?
家族の健康?家族の笑顔?
まずは正しい情報を得ることからはじめましょう。
図面が進んだ後に、打ち合わせがある程度進んだ後に私のところに相談に来られる方も
おられます。
私は他者を批判しないというスタンスでおります。
ですので、そのお客様が何を求めているのか?を教えていただき、その上で事実のみを
お伝えするようにしております。
そのお話を基に費用の増額がない範囲で仕様の変更を相談しておられるようです。
しかし本来ならば、建てる前に正しい情報を得て、みなさまにとりまして何が必要か?を
知っていればこのような事態は起こらなかったことと思います。
数年前になりますが、大地を守る会の会員さんに言われた言葉を思い出します。
「今度は後悔したくないからおたくに頼みたいの」
ぜひ後悔しない家づくりをしてください。
弊社のスタンス
いまの家づくり、環境は『複合汚染』の状態。それらを『予防原則』に則り
少しでも改善する方向で検討していきたい。
ひと・すまい・くらし一級建築士事務所
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ひと・すまい・くらし 一級建築設計事務所 新井 伸宏
URL:https://www.hitosumai.com/
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