※図は関西電気保安協会さんのHPより
意外と知らない発電所からお家までの電気の流れ
先日も送電線からの電磁波が気になるとのお問い合わせをいただきました。
ちょうど前日も電磁波の勉強会で同じ話が出ましたので、みなさんにお伝えさせていただけましたら、と思います。
まず発電所からお家までの電気は「関西電気保安協会」さんのHPの絵がわかりやすいと思います。
発電所から送電線を通ってお家まで届けてくれていますが、高圧電線には50万V~27万V程度の電圧で送られてきたものはお家の近くまでは6600Vまで減圧されて届けられます。
お家の近くに以下の写真のような電柱が立っていることと思います。
一番上の3本の電線が6600Vの電流が流れている線、電柱にバケツのようなものがありますが、これが柱上変圧器となります。
ここからお家で使われている100Vもしくは200Vの電気がお家に届いております。
さて送電線からの電磁波について、気にされる方がいらっしゃいますが、
本日、2月8日12:05時点の高圧電線直下の磁場の値です。0.11㎜G(ミリガウス)。
基本的に電場は空気を伝わる伝搬力は低いですので、気にされなくてよいと思います。
これで安心ではありません。
季節により、また時間によりこの数値は変ってきます。
冬場であれば、夕方から電気の消費量が増えますので、高くなることが想像されます。
夏場は暑くなる昼間が高くなる傾向にあるようです。もちろん家の中でも磁場が高いお家も散見されています。
私のところには、これから土地を購入される方から「送電線からの電磁波が気になるので測定してくれませんか?」
と依頼されることがあります。
しかし基本、私は外部での電磁波の測定はお断りしております。
それは先にも触れましたが
・季節、時間による変動があること
・また責任の所在がはっきりしないこと
が挙げられます。
どうしても事前に測定したい、という場合は、管轄の電力会社さんに依頼されることをおススメします。
関東であれば、東京電力さんですね。
敷地内の測定をしてくれます。
その結果(数字)を元にアドバイスさせていただきます。
高周波についても質問をいただくことがありますが、お家の中も玄関を一歩出た場所でも大差はありません。
お家の中だけ高周波対策をすることは
・外と家の中の差が大きくなること
・家の中の高周波対策をきちんととらないと内部被ばくする恐れがあること
・日進月歩で新しい機種や周波数帯が使われていること
などから我々は高周波につきましては対策はしません、とお伝えさせていただきます。
ただし、
・携帯電話を掛ける際は発信時や着信時が強い電波が出るので、発信時や着信時は頭や体から離しましょう
ということや
・携帯電話はイヤホンなどで話をして頭からは離しましょう
ということ
・Wi-Fiは使わないときには電源を落としましょう
・電話機の親機から子機への電波も強いものがありますので、親機のみのものを使用しましょう
という話はさせていただいております。
もちろん電磁波過敏症の方でどうしても外部からの高周波対策をされたい、という方の場合は対策をとることはできます。
しかし差がとても身体に負担になってしまうことはあるようですので、その点は重々説明させていただいた上でご相談に乗らせていただいております。
送電線からの電磁波や高周波よりも、実は身近でもっとも身体に影響を及ぼしている可能性があるのが
「お家の中の電磁波」
ということはあまりみなさんご存じないようです。
特に日本の木造住宅は電場が強い環境になります。これは電場と磁場の特性を理解すればとても簡単に説明がつきますが、なかなかそこに視点がいかずに、高圧電線や高周波の話に終始してしまう方も見受けられます。
そしてお家の中の電磁波対策は意外と簡単に対処できる、ということもあまり知られておりません。
ですので私はまずはお家の現状を測定をして知ることからはじめましょう、と提案させていただいております。
その上で、ここはこうしましょう、ですとか、この使い方はこうしましょう、とアドバイスさせていただいております。
数値で見ることでご納得される方は多いです。
しかし世の中には「電磁波」や「化学物質」は目に見えないものですので、不安を煽るような情報であったり、高額な商品を売りつける情報があったりします。つまり胡散臭いんです。
ようやく食べ物に関しては「農薬」や「添加物」に対して気にされる方も増えてきたように思いますが、まだまだお家やオフィス、学校や病院、診療所、保育園や幼稚園の中のこと、「空気環境」や「電磁波環境」に関しましては関心が低いように思います。
私は決して化学物質や電磁波の環境が改善されればすべてが解決するとは考えておりません。
いまは残念ながら「複合汚染」の状況と思っております。
そのような中、お家やオフィス、学校や病院、診療所などの環境から食べ物、洗剤から衣類の課題まで暮らし全般を総合的に、かつできることからやっていくことが大切ではないかな?と思っております。
初回のご相談は無料です。交通費のみご負担いただけましたら幸いです。次回以降は内容により相談させていただきます。
電磁波測定は有料となります。12000円+消費税+交通費となります。
関東近縁でしたらどこでもお伺いします。
お気軽にご相談ください。
ご要望は以下のURLのお問い合わせから連絡ください。
ひと・すまい・くらし一級建築士事務