マイケル・ハドソン研究会 の洋書和訳ページ(公開分)
# 他のマイケル・ハドソン記事 ⊂ 「テーマ別×サイト別」リンク集
「文明の命運」
cf. 「文明の運命」インタビュー@ワシが舞い降りたった
「「民主主義とは何か、独裁主義とは何か、社会主義とは何か」
→「歯止めのない寡頭制」の問題を指摘
「超帝国主義(第3版)抄訳」 cf. 1972年版(第2版)の和訳目次
↓耕助のブログのマイケル・ハドソン記事(No. 1475)から↓
「『超帝国主義』(1972年)は、米国が1971年8月に金本位制を脱却して以来、過去50年間、
米国債本位制によって、米国が外国の費用でタダ乗りしてきたことを説明」
# (一般にマイケル・ハドソンの著書を)↑図書館で探す際は、閉架要確認。
紹介記事∈「耕助のブログ」でのマイケル・ハドソンへの言及
著者本人の要約(文字列『超帝国主義』出現箇所)を含む記事
aala news: Grayzoneの著者へのインタビュー記事1、 2、 3
「...そして彼らの債務を赦せ」pp.12 - 31 ←関連記事=下記(A)-(D)
(A) 研究動機や執筆経緯の紹介記事:キリスト教と近代国家の再構築∈MH
(B) 内容の概要紹介記事:借金の起源 ∈MH
「多くの人は、借金や利子の支払い、すべての債務者が借金を支払わなければならない…
金融ルールは普遍的であり、常にこうであり、代替案はないと思い込んでいます。」
「初期の社会は、債権者に財産を差し押さえられるのではなく、借金を帳消しにする
ことで、支払うべきものと支払えるもののバランスを保ちながら、借金問題に対処」
「紀元前3千年頃にはすでに債務返済、利払い、土地所有の原型」
「シュメール、バビロニア、アッシリア、ユダヤ、イスラエルに至る3,000年」
「近東諸国はすべて共通の慣習を持っていた。それは、ユダヤ教が「ジュビリー年」と
呼ぶ、50年目に借金を帳消しにするもので、レビ記25章にあるモザイク法の中心」
「ユダヤ教の法律は、バビロニアの慣習を一言一句そのまま受け継いでいます。商業的な
負債ではなく、個人的な負債を帳消しにする。」
「商業的な借金ではなく、個人的な借金を帳消しにし、担保に入れた奴隷を解放し、土地を
失った人々に土地を戻す。そうすることで、寡頭政治が発達し、土地が乗っ取られるのを
防ぐことができた。」
「近東の国々にはすべて王がおり、中央の支配者がいた。その役割は、経済的なバランスを
保つこと、軍隊を維持すること、市民が敵を守るために、あるいは時には攻撃するために
戦う軍隊を維持することでした。」
「寡頭政治が発達すると、国民に負債を負わせ、負債を負った国民は寡頭政治に土地を
奪われ、債権者のために働かなければならない。」
「債権者のために働かなければならないのであれば、兵役にも就けず、公共インフラ事業
にも手が回らなくなる。だから......彼らの借金を許すということです。」
(C) テーマに端的に言及している記事:社会を分裂させない方法∈MH
「......中でもキリスト教徒が戦ったのは、主の祈りを歪めたり誤訳したりすることでした。
私の著書『彼らの負債を許してあげなさい』は、このことをテーマにしています。 イエスが
「彼らの負債を許してあげなさい」と言ったとき、彼は(金銭的)負債のことを意味していました。
ギリシャ語に翻訳された当時の文章では、負債であることがはっきりと示されていました。 」
つまり「キリスト教徒の議論のすべては、明らかに金銭的な負債についてのものでした。」
にも拘らず「聖アウグスティヌスは、金銭的な負債についてではないと主張しました。」
# ↑金貸しに都合良く教義を歪曲するような人を「聖人」扱いしていいのだろうか?
(D)続編の内容紹介記事:古代の崩壊: 文明の寡頭制の転換点としてのギリシャ・ローマ
# cf. 別の訳∈MH、原文
「有利子負債の力学が、古典ギリシャとローマに…レンティア寡頭政治の台頭を招いた
その結果、経済の二極化、緊縮財政、反乱、戦争が起こり、最終的にはローマが農奴制と
封建制に崩壊した。この崩壊は、その後の西洋文明に、今日の債権者寡頭制につながる
債権者寄りの法哲学を遺した。」
「崩壊しつつあるローマ世界と、負債に苦しむ今日の西洋経済との不気味な類似性」
推薦の言葉
「アテネとスパルタ、ギリシャとローマ、シーザーとキケロ、そして王と共和国について、
私たちのほとんどが教えられてきたことを覆す。」、
「現代の債務奴隷と危機の根源」=「古代の寡頭制債権者の強欲と暴力」
「古典ギリシャとローマの捕食的なレンティア寡頭政治の台頭」
「負債の罠が農民、国家、そして最終的にはこれらの文明の破壊につながった」
「私たちがお金を所有する人ではなく、お金が人を所有する世界に住んでいるということが、
なぜ、どのように実現したのか」
スコープ
(a)「古代近東から地中海世界にかけての有利子負債の伝播、しかし、経済バランスを回復し
債権者寡頭制の出現を防ぐための定期的な王室の債務清算という「安全弁」がなかった」
(b)「古典ギリシア・ローマにおける債権者・土地保有者寡頭制の台頭」
(c)「古典古代における債務危機と反乱、改革者の弾圧、暗殺、そして最終的な失敗」
(d)「ソクラテス、プラトン、アリストテレス、その他の古代作家が分析した、貪欲、
金銭欲(富の中毒)、傲慢が果たす役割」
(e)「ローマの「終わりの時」の農奴制への崩壊と、西洋を形成し続ける債権者寄りの
寡頭制の遺産」
(f)「キリスト教がローマの国教となり、寡頭制を支え、初期キリスト教の革命的な
債務帳消しの呼びかけをやめ、主の祈りや「罪」の意味を、経済圏への焦点から個人の
エゴイズムという個人圏への焦点へと変えていったこと」
(g)「債権者寄りのイデオロギーが、最近の古代経済解釈をどのように歪め、ローマの
寡頭政治政策への共感を強めているか。」
(h)「ローマの崩壊は…西洋寡頭政治が引き起こした債務危機、経済の二極化、
緊縮財政の先駆け」
(i)「ローマから受け継いだ債権者寄りの法律とイデオロギーは、債務危機の繰り返しを
避けられず、財産と政府の支配権を金融寡頭政治に移譲している。」
(j)「古典古代が近代世界へ大きく転換」
=「王権を民主主義にではなく、債権者寄りの法哲学を持つ寡頭制に置き換えた」
(k)「この哲学は、債権者が富を、ひいては政治力を自らの手に引き寄せることを可能にする」
「古代近東でクリーンスレートによって起こったような経済バランスの回復や長期的な
存続可能性を考慮するものではない。」
(l)「ローマがその後の西洋文明に残したものは、債権者寡頭制の構造であり、広く繁栄を
促進する社会構造や政策という意味での民主主義ではない。」
「貿易・開発・対外債務」第2版
p.xi p.xii p.xiii p.xiv p.xv p.xvi
はじめに
p.1 p.2 p.3 p.4 p.5
第一部
p.7 p.10 p.11 p.12 p.13 p.14 p.15 p.16 p.17 p.18 p.19
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