森林政策学研究室の日々

北海道大学農学部森林政策学研究室で行われる活動や研究を紹介します。

西興部と知床に調査に行ってきました

2007-10-16 13:00:23 | 調査・研究
9月のことになりますが、西興部と知床に調査に行ってきました。

西興部は村全域が猟区に設定され、ハンティングツーリズムが行われているところです。どのような経緯でそのような活動が始まったのか、数人の関係者に詳しいお話を伺ってきました。

詳しい話は個々では省きますが、印象に残ったのは、地域に根ざすなり、何度も通うなり、愛着を持って熱心に取り組む人たちの存在でした。物事を動かすのはやっぱり人なんだという思いを強くした次第です。

知床はご存知のとおり世界自然遺産に指定されていますが、世界遺産に指定されたことで各方面にどのような影響があったのか、特に斜里側の観光業と羅臼側の漁業との関連でお話を伺えたのが印象的でした。行ってみて初めて感じたことですが、同じ知床半島に位置する斜里と羅臼でも、遠音別岳や羅臼岳などの半島の中心を走る知床連峰を隔てて、その主産業や自然条件は大きく異なっていました。考えてみれば当たり前のことですが、その違いを肌で感じてこれたのは大きかったと思います。

今、「もうひとつの知床 戦後開拓ものがたり」(道新選書、菊地慶一著、2005年)を読んでいます。知床はその自然ばかりが強調される風潮があるかもしれませんが、その知床に開拓者として入れられた人々の過酷な生活ぶりがこの本には記されています。現在斜里や羅臼で暮らしている人々は、この開拓者たちのような苦労を重ねて今の生活があるのでしょうか?もう少しこの本を読み進めなければそれは分かりませんが、現在の姿に至るまでの一つの積み重ねを感じ取りたいと思います。

カルロ

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