「それはおかしい」
と言われるかもしれませんが、、私は・・・
台風の時 大雨の時 雷の時
外を眺めてるのが大好きです。
空の低いところを雲がどんどん流れ
雨が叩きつけるように降り
世界が真っ白になり家が揺れるほどの雷
もう、窓にかぶりついて見ていたいです。
一瞬で世界を変えてしまうその自然の力に
わくわくしてしまうのです。
その欲望が叶う窓のひとつが、写真の窓。
その窓のある家は こちら ↓
(↑ 今つけた新しいタイトル!)
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私の設計において、窓は良識的だと思います。
とてつもなく大きな窓を作ったり、巨大なはめ殺しガラスを使ったり
などはしません。(今のところ・・?)
ただ、窓の一つ一つは、理由があって、
大きさや位置を決めています。
設計する以上、「カッコよく」 と考えるのは
私も例外ではありません。 でも・・・
- その環境の特徴を取り込む
- 住む人が豊な気持ちになれる事
- その場所に効果的に明るさをもたらす事
- 風がぬける事
- 危険ではない事
4.5.は基本で、1~3の全部またはどれかが
それぞれの窓の理由としてあります。
では、改めて写真の窓について検証してみます。
1)この家は崖上に建っていて、その眺望を最大限生かす。
2)隣地には、まず建物が立つ事がなく、向うの建物までは
十分な距離があり、開放的な気持ちになれる。
3)4)は十分満たしている。
5)・・・・・
「危険ではない」のか?
崖に面する窓が、床からの掃き出し窓で、外には手摺もありません。
「問題じゃないか?」
と思いますよね。
子供がいる家だったら、私も 絶対に このような窓にしません。
住人は独身の男性 という条件があるのです。
私のように酔っ払って我を忘れるような人でもありません。
なので、「危険」については
「 この人は大丈夫 」 という大前提があります。
とは言っても、まったく何もなしで
「この掃き出し窓、気持ちいいでしょ!」と能天気に言えるほど豪気でもなく
何気なく窓に近づいても、その先に進まないよう
室内側に木の手摺を付けています。
(窓の横にあるものが手摺です)
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当たり前の考えでは 「非常識」 かもしれません。
でも、この窓が、
世界でたった一つのこの素晴らしい場所の特性を生かすためには
なくてはならないのです。
はめ殺しガラスの窓という選択もあったかもしれません。
でも、窓を開けて、空気と音と一体となる家にしたかったのです。
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窓は、ただ光を取り入れるための装置ではありません。
外とつながる場所であり、
光や風とともに、人の感情につながるものです。
大きければいいとうものでもないし、
ついていればいいというものでもありません。
「 規格だから・・ 」 という常識にしばられる必要はないのです。
「非常識な窓」を考えてみると、
暮しはもっと楽しくなると思います。
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リノベーション : 家と人をふさわしい形につなぐ
志田建築設計事務所
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