
現場で、大工さんとの初打合せでした。
解体して柱が露出し、それを表しにする部分があるのですが、大工さんは、どうしても気になる と言います。それに 「かわいらしくないから・・・」と。
現場の人からそんな言葉を聞くのは初めてで、、、心の中で笑ってしまったのだけど、、真面目に言ってるので、良く話を聞きました。
その柱には、くぎの跡はもちろん、柱を切りこんだ部分や、接着剤を使って合板を貼った部分とかがあり、それは補修してもきれいにならない と言うのです。基本的には、それでも、それが 家の記憶・・・いや記録 と思っているので、できる範囲で補修してもらえばいい と思うのですが、、、ひとつ気になるのは、Sさんのお子さん Tくん の事。いくら言い聞かせても、その柱にさわるし、きっと登るだろうし・・・ それを考えると、「取り変えてもいいかな」と思いました。
大工さんに取り変えてもらうよう頼みました。「じゃあ居るうちに取り変えてみてもらうから」と言って、すぐに作業開始。あっと言う間にやってくれました。
他の部分では通常の大工さんのやり方とは違う納め方の部分で、私の考えを説明すると、大工さんがやっているやり方を話してくれて、「それならいいですよ」という事で、大工さんのやり方でやってもらう事にしました。建物としての基本性能をきちんと出したいために考えた部分でした。「先生と約束した事はちゃんと守りますから」と、大工さんは言いました。これまた、「約束した事は・・」なんて言われた事は初めてでした。
いろいろ初めてづくしの大工の親方 鬼塚さん。これからのやりとりが楽しみです。
**
写真は、鬼塚さんが 「かわいらしくない」と言った柱。映っている人が、鬼塚さん。
取り変えた 「かわいらしい柱」 は こちら↓
1戸建てのリノベーション> 同居 そして、新しい暮しのために > 杉並R
++++
東京 暮しリノベーション > 志田茂建築設計事務所