築73年の家・・・・つまり 昭和11年築。
この家の耐震診断調査に行きました。
もう、耐震診断をするとかしないとか、、そんな事はどうでもいいのです。
この家は貸家です。もともと・・・たぶん・・・6軒あったものが、今現在3軒残っています。
家自体は、何度か修繕と増築をされていて、建築当初の形ではないらしいのですが、
それぞれの家には住人が丹精込めた生垣や植栽があり、家とその周辺含めた全体がとても素晴らしいのです。
「こんな家・・・家だけじゃなくて環境含めて、こんな暮らし 好きですよ」って言ったら、、住人の方は、「本当?」って、ちょっとうれしそうに言いました。
話を盛り上げるために言ったのではなく、、、本当にそう思うのです。
ある意味・・・こんな家が存在する事は、奇跡です。戦争はもちろん、、よくバブルを乗り越えたものだ! と思います。
ガラスの入った木製の引き戸の玄関、敷き台、ステンレスの板金加工で作られた洗面流し、年季の入った杉板の床、当時は人砥ぎの流しとコンロ台だけだったであろう小さな台所、勝手口、などなど、、、どこを見ても「昭和」の・・・本当の「昭和」の暮らしそのものです。
貸家であるという事が、また「昭和」なのです。
ただ、、貸家でなければ、いろいろと手直ししていけるのに・・・・残念です。
少しでも長くあり続けて欲しいと思うのでした。