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住吉の長屋 は、狭小住宅ではなかった

港区乃木坂にあるギャラリー間で開催中の 安藤忠雄展 に行ってきた。(12/20まで)

今や建築家として、黒川紀章さんに次ぐ(?)有名人である安藤さんの初期の住宅。

実質この住宅をきっかけに、安藤さんは、建築家として飛躍した。

今回のギャラリー間の「安藤展」では、実物大の住吉の長屋の模型(?)があり、ぜひとも行かなければと思っていた。模型であっても原寸であるなら、その寸法を感じられる絶好の機会だ。

当初、狭小住宅として注目されていたわけではないけれど、改めて調べてみると、敷地は、間口2間(約3.6m)奥行き7間(約12.7m)の14坪。

今でも十分狭小の部類には入るのだろうけれど、現実に土地10坪前後に家を建てようとする人達が増えてきている現在では、14坪 はそれほど小さいわけではない。。・・・という感覚がはたしてどうなのか?^^

住吉の長屋は、その14坪の土地に、1階・2階とも:約31m2(9.3坪)の延べ約62m2(18.7坪)の家。(階段も1階の面積には入るのだが、とりあえず省く)

家の寸法は、間口3.3m 奥行き14.1m。その奥行きを3等分して、まん中が中庭。

(住吉の長屋については、多くの人が知っているものと思うので、詳しい事は書かない。)

中庭の両側に、3.3mx4.7mのスペースが2つ。ひとつのスペースは約9・3帖。さらにそれぞれのスペースに別の要素(玄関・風呂とトイレ・収納など)がついてくるから、もっと狭くまる。一番狭いダイニングキッチンは、約6帖。

そしてそれぞれのスペースの天井高さは 2.25m。しかもコンクリートに囲まれた部屋。

イメージだけでは 狭苦しい・息苦しい 感じだけど、それは、この住宅の最大の評価ポイントである 中庭と連続する 事で、かなり、実質の面積 と 感じる面積 が離れている。天井の高さも、数字ほど低くもない(・・・と感じる)。

中庭のどまん中に2階の2つのスペースをつなぐブリッジがあるが、それはまた、せっかくの中庭なのに、薄暗くなるのではないか?というイメージはくつがえされる。ブリッジの端と中庭の壁までの空き寸法は 1.05m 。・・・約、幅1m・奥行き4.6mのトップライト と考えれば、十分な明るさがある と考えられるだろう。ただし、それはあくまで、例え であって、人間は、数字で表せられる以上のものを感じるので、ブリッジがあっても、中庭部分全部が空いているのに近い感覚を覚える。

密集地の小さな敷地で現在設計中の住宅においても、使える 建築的な方法の一つ が 住吉の長屋 である事はわかっているで、模型(?)といえど、その空間を感じる機会は、とても有意義だった。(・・・・もちろん同じ事をするわけではない。)

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狭小住宅を考えている人は、ぜひご覧になるといいと思います。さすがに人気の安藤さんの展示だから人が多いのですが、それでもじっくりと時間をかけて、感じてみるといいと思います。

12月20日までですが。。。(日曜祭日は休館なのでご注意を)

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