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民間規制委の設立を提案します 槌田敦(物理学研究者)

2014年12月11日 | 原発関連情報・被ばくしないために
たんぽぽ舎より、以下転載

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┗■2. 民間規制委の設立を提案します
 └────  槌田敦(物理学研究者)

 日本の原子力は、原子力規制委員会が規制することになっています。しかし、その規制はデタラメです。昨年7月に発表された「新規制基準」では、炉心損傷防止対策として、「(1)弁を開放して減圧し、(2)可搬式注水施設(消防車)による炉心への注水」と指示しています。原子炉は、圧力を加えて水にし、その水で冷やしているのです。(1)弁を開放して減圧したら、原子炉の水は蒸発し、原子炉は空焚きになってしまいます。そして、(2)消防車の給水量ではまるで不足です。ECCSポンプでなければ炉心の冷却ができないことを無視しています。

 しかも、福島(2011)ばかりか、スリーマイル島(1979)、美浜(1991)など過去の事故の教訓も、原子力規制委員会はすっかり忘れています。これでは、実際に起った事故が再現することになります。

 
【DBAによる設計変更が必要】

 DBA(Design Basis Accidents 設計基準事故)とは、想定した事故を防ぐために科学技術を用いて設計することをいいます。具体的には、ECCSで冷却し、格納容器で放射能を閉じ込めることになります。これまでに発生した原子炉事故(苛酷事故、苛酷寸前事故)は、当然、DBAの対象となります。そこで、原発ごとに民間規制委員会を設立して、各電力会社にDBAによる設計変更をおこなうよう勧告します。

 再稼働が申請されている川内原発について、「逃し弁の開放禁止、ECCS使用の徹底」など16項目を勧告します。福島事故では、電源が確保できなかったため、原子炉の水位、圧力、温度が長時間測定ができませんでした。福島第一の1号機と3号機では、水位の測定ができた時には原子炉はすでに空焚きなっていました。原子炉の測定ができないのですから、とても科学技術という訳にはいきません。そして、蒸気発生器の逆U字細管上部に水素が溜まり、水流が止まる問題は深刻です。循環水ポンプが振動して使えず、原子炉は冷却できないのです。したがって、配管中の水素対策が必要です。さらに、放射能大気の中で作業する重要免震棟は山の上でなく、地下に建設するべきです。など

【民間規制委による勧告の効果】
 この16項目の勧告は、現実に起った事故をDBAとする設計変更の勧告ですから、この勧告を拒否することは、「同様の事故が起って周辺住民が災害を受けても仕方がない」とすることになり、未必の故意という犯罪になります。

 したがって、勧告の対象となる九州電力は、犯罪者の汚名を受けないようにするため、民間規制委の勧告を無視できないことになります。

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以上転載




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