今回は欧州では一部の国で行われている、大学の授業料の公費無償化が実
現するかを占ってみました。
政府は過去の誤りを認めて、所得制限なしでの高校までの授業料の公費負
担を表明しました。
高いとわれる大学の授業料についても同様な意見もあり、検討を求める声
もまだ一部ですがあります。
一方で、大学そのものの在り方や大学の経営や運営に対する問題点や講師
陣の質と雇用に関する課題もあります。
少子高齢化の中では大学の統廃合や大学そのものがなくなるという問題も
あって、中等教育以下の抱える課題とも同じ傾向が表れています。
さて、そんな中で大学でも授業料の無償化が実現できるのでしょうか。
写真は鑑定の結果となります。
左側が結果、右側が環境条件となります。
まず結果ですが、正義のカードの逆位置が出ています。
正義のカードの逆位置は不公平や偏向、不安定や一方的、立場の不正など
の意味があります。
現時点では大学までの教育に関しては賛否の立場が大きく、大学自体の経
営に関する課題などもあって、授業料を無償化する考えにはならないよう
です。
また、現時点の大学数や、そもそも職業教育のための大学か、研究機関と
しての大学なのか、現在の教育制度の建て付けそのものにも課題が生じて
います。
今まで放置された課題がこれから出てくることで、大学教育の在り方から
の議論が必要になるのではないでしょうか。
次に環境条件ですが、愚者のカードの逆位置が出ています。
愚者のカードの逆位置は軽率や消極的、焦りや消沈、無責任や愚行、無計
画といった意味があります。
まずは大学教育とは何を基本原則とするかに立ち返る必要がありそうです。
愚者のカードには本来始まりや可能性や発想力などの意味があります。
日本は科学研究だけでなく、人文分野でも大きく研究成果などの面で、出
遅れが生じており、海外との差が激しくなっています。
どうしても従来の旧い体制そのものが幅を利かせることで、新たな発想に
よる研究土壌が流出していることを示しています。
若い人を育てる、技術や理論を育てる、そういった視点のズレが大学教育
に抜け落ちており、硬直化し過ぎているように見えます。
こうしたことを改善せずに、単純な授業料無償化を進めることは何ら改善
とはなりません。
少なくとも、実業範囲の技術が学術領域は研究とは切り離して独立化させ
たり、4年という単位で縛るのではなくて、領域によって自由度を高めた
り、一般教養についての見直しを図る、様々な取り組みを行って大学教育
の方向性を刷新しなければならないことを暗示しています。
私もその昔、大学に通っていましたが、学校自体も雰囲気はとても良いと
いえず、年功序列と師弟関係の強弱などで決まる社会を見ました。
今でも基本は変わっていないのではないでしょうか。
就職するための大学であれば、そういう大学でもいいとは思いますが、ど
の領域でもどの学生も一斉に就職活動をすることにも甚だ疑問があります。
こうした課題をクリアできなければ、研究成果や質の期待などは到底難し
いのではないでしょうか。
高校までの教育制度の在り方とは異なるアプローチを必要としているよう
です。
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