仙台でサラリーマンの傍ら、ジャズプレイヤー兼占い師として活動中です。
今回は音楽ネタでお話ししたいと思います。
私は今までも、どちらかというとインストルメンタル系、歌・ボーカルのない音楽を
多くやって来ました。
必ず訊かれるのが、歌がないから聴いていて面白くないが、演っていて楽しいの?と
いう質問です。もう、何百回というくらい訊かれています。
どうしても歌を中心に音楽が語られる土壌があるので仕方ありません。
でも、演っている側からすると嫌でやっている訳ではありません。
今回はその辺りのお話しです。
私は一番最初に音楽をやるきっかけとなったのが、ピアノのお稽古でした。
幼稚園くらいからの話なので、歌を歌うよりも楽器を弾く方が若干早かったのでは
と思います。だから、歌よりも楽器を弾く方が先にあったので、歌への思い入れが
あまりありませんでした。多分これが一番大きな理由だと思います。
次にずっと楽器を弾いていく中で、色々なテクニックだったり、理論であったり、
こういったものをより身近に感じられる環境だったことも影響していそうです。
ピアノを習っていたので絶対音感が形成されるので、コードやスケールなどの理論
が割とすんなり受け容れられたことも大きいと思います。
そのため、単純化されたロック系よりもテンションが組み込まれたジャズ系の音楽
の方に興味が湧いたことも大きいと思います。
次に楽器が弾けることで呼ばれて歌の伴奏をするのが役目のようになっていき、気が
つくと歌伴をやる人として認識されるようになりました。
目立つ目立たないは関係なくそういう役割で、学校でも伴奏をやる人という扱いに
なっていきました。だから、自分が歌を歌うことが求められなくなりました。
次に大きく影響を受けた音楽のジャンルも関係しています。
多感な10代の頃は音楽が一気に色々な方向に拡がり、コラボやセッションを通じて
融合化された時代でした。
ロックとジャズの融合、白人音楽と黒人音楽の融合、新しい解釈やリズム処理、機材
の電子化などで大きな変化を遂げた時代でした。
その中で特に影響が大きかったのがアース・ウインド&ファイヤーでした。
それ以外でもTOTOのシンコペーションを多用した音処理なども影響を受けています。
この頃はギターでリズムワークをやることが1番の楽しみになっていて、アル・マッケイ
やスティーブ・ルカサー、リー・リトナーとかのソロ・アドリブではなく、リズム
バッキングをコピーすることに必死になっていました。
(そのため、バッキングだけは今でも自信があります。)
こういう育ち方をしたので、歌を歌うということから大きく逸れてしまい、そのまま
ここまで来てしまい、歌がなくても全く違和感のない人間になってしまった訳です。
だから、今でも私はカラオケをやりません。というか、何が楽しいのか判りません。
歌を歌うことに違和感があり、自分が伴奏やバックを務める立場なのに、どうして
フロントに立たなければいけないのか、理解ができないからです。
まだ、リードやアドリブ指向だったら目立つために歌もあったかもしれませんが、
リズムバッキングに走った位の音楽的には変態が、歌に走ることは考えにくいと
思います。(ギターでバッキングだけできるカラオケだったらやってもいいですが。)
これを人に説明しても大体は理解してもらえません。
いまさら、理解して貰おうとも思いませんが、こういう音楽環境で育ってしまいま
した。
好きなミュージシャンもみんなバッキングの名手といわれる人ばかりです。
まあ、世の中にはこういった変わった、音楽の裏街道を走って来た奴もいるという
ことです。(時々、こういう人を見ると同じような体験をしているようです。)
私がインストルメンタル系の音楽を演っているのはこのような理由です。
だから、何が楽しいのか、面白いのかは理解できないと思います。
人それぞれに楽しみ方があるので、好きに楽しめればいいかなと思って、インスト
を演っていきたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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