こんにちは南仙台の父（hrperficio）です。
今回は中国の生産過剰についてを取り上げました。
欧州を中心に過剰な中国の生産・販売による影響の排除が問題となり、国際
会議でも議題となっています。
従来から問題となっている鉄鋼だけでなく、最近はEVなどでも大きな問題が
生じています。
中国も国内の過剰な生産を抑える方向には行かず、政府の補助金による過剰
生産分の低価格輸出などに繋がって、行き場のない製品が一帯一路で関係を
深める国々に行っている実態もあります。
過剰な生産は中国の経済をかえって弱める方向にも進んでおり、不動産問題
が生じた結果として鉄鋼は更に行き場を失くしています。
中国はこの状況を否定して他国に責任を押し付けていますが、今後もこの状
況を放置して国際経済に悪い影響を与えていくことになるのでしょうか。
写真は鑑定の結果となります。
左側が結果、右側が環境条件となります。
まず結果ですが、吊るされた男のカードの逆位置が出ています。
吊るされた男のカードの逆位置は徒労や痩せ我慢、投げやりや自暴自棄、欲
望に負けるや限界といった意味があります。
中国も過剰であることは重々承知していますが、国内の雇用が更に悪化する
ことや企業の倒産に繋がることも恐れています。
ただ、従来のように政治的な価値観で対外支援（実際には借款して巻き上げ
る）についても中国の貿易収支にプラスとなるような方向にシフトしようと
しており、更に人民元による決済による経済圏構築も視野に入れています。
中国としても思惑のある中で今更止められない状況にあって、中小国を巻き
込んだ影響は更に大きくなっていき、国際価格の下落や消費停滞を更に招く
形になることになります。
すでに止めるだけの手もありませんので、逃げ場を探しながら何とか景気が
戻るのも待っているといったのが実情なのかもしれません。
元々が経済環境が右肩上がりであることを前提とした構図でしたが、新型コ
ロナウイルスの影響などもあって、中国が意図した経済モデルとは違った現
象が生じています。
今までやってきたことが正当に評価されないこともあって、更に中国だけで
なく国際経済全体が先行き不安になる形となるでしょう。
次に環境条件ですが、死のカードの正位置が出ています。
死のカードの正位置は停止や終末、破滅や終局、清算や消滅、悪い転機や損
失といった意味があります。
構造的に中国は後戻りはできませんし、荒療治をすれば国内経済がとんでも
ない形になることもわかっています。
今は資金を負債解消などにも突っ込んで何とか形だけは整えていますが、い
ずれこうしたことも難しくなっていきます。
中国にとってはドルなどの国際信用通貨での決済が一番安心できるはずです
が、これが比率的に更に減少して信用度の高いといえない人民元決済が増え
ると貿易収支としても影響を受けるだけでなく、外貨準備も減少してインフ
レが拡大化していくことになります。
本来はこの構図を止めるために多少痛みを伴うだけの経済政策を執ることが
求められます。
しかし、現状でも国内の不満は強く、対外的なところでも極度に強く出にく
いこともあって、不満のはけ口が限られています。
やはり、打開するには一時的な不満爆発は承知で、補助金に頼る輸出政策を
止めること、過剰な生産を抑えてリーズナブルな状況に抑制することが必要
となります。
不動産だけでなく、過剰な軍拡も少子化の影響を受けており、装備はあって
も将兵が足らないという実態は中国も同じです。
今は拡大路線で何とかできる形でもなく、国際信用度の高くない人民元決済
にもリスクはあります。
いったんリセットして立て直すことが求められていますが、おそらくは決断
できるものでもありません。
現時点ではこのまま継続して国際経済が行き場を失うのを見守るしかないの
が実態のようです。
