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技術のお話し タイヤ編(2) 訂正あり

2020-06-22 17:23:44 | 暮らし
ブログが中々更新できない理由・・・

今年も2条用田植機と手植えで田んぼ作業を行ったら腰が悲鳴を上げている。
田植作業は素人レベル、苗を植えた後を見ると何時も曲がりくねっている。
田んぼの土が固い所と柔らかい所が有り、自動水平機能をONさせていても思う様に田植機を操れない。
それと長靴が田んぼにめり込んで抜け出せない。
田植機が勝手に植えて行く、いわゆる非AI自動走行田植機である。

田植作業は向いていないと言えばそれまでである。
田植え以外の作業は専門業者の方にお願いをしいるが、田植作業は田んぼの面積が狭いためNGらしい。
収穫までの費用を考えるとお米を購入した方が安いのだが、休耕地にすると雑草が生えて手入れが大変になる。
田んぼは市が公園用地として開発する計画だが、予算が無いため何十年も延び延びになっている。
市職員はコロコロと変わり、変わる度に話が元に戻り全く進まない。
お役所仕事の典型的パターン、いっそ中止して大手の不動産会社に一括で売却したいと提案しても、
農業法人への委託を進めてはと逆提案を受ける始末、既に委託は行っているし赤字を減らすためできる事は自分で行っている。
市としては維持管理費はこっち持ちなので痛くも痒くもない訳だ!

周りは元気な爺さん達が米作りをしているので雑草地になってしまうと迷惑を掛けると思い頑張っている自分。
元気な爺さん達は息子に大声を出して田植作業の指示を出しているが、会社勤めの息子の返しはやや喧嘩ごし、
疲れているよね! 判るよその気持ち、休日は休みたいよね。

隣りの田んぼでは、奥さんが旦那さんに向かって「何ぼ~と突っ立てるんだお前は!」と大声を出している。
「お前がやっているのを見てただけだろ! 」と旦那さんがボソッと返す。
毎年同じセリフで聞き飽きたが、これが田舎の風景だ!

うちの奥さんは優しくて良かったね?
毎年、「家の事が終わったら手伝いにいくから! 」と、
機械植え作業が終わって手作業をしていると風と共にやって来る。
「おー、早いね!」、「よく頑張ったね!」と褒めてくれる。
怒られるより褒められた方が心身ともに健康なのだろうと思いつつも腰が痛いけど過ぎて行く。

ブログが進まない理由をダラダラと書きました。

では本題に入ります。
タイヤ編(2)では、ユニフォーミティ測定に付いてもう少し説明したいと思います。
タイヤ編(1)でユニフォーミティ測定には、低速ユニフォーミティと高速ユニフォーミティの2通りがあると説明しましたが、
低速ユニフォーミティの試験方法では、測定中のタイヤ回転速度を60r/min(JIS D4233:2001)、
高速ユニフォーミティの試験方法では、測定中のタイヤ回転速度を60r/minを超え、実際に使用される速度領域の任意の速度とする。
但し、一次成分に関して、代表的速度を選定する場合、通常120km/hとする。
高速ユニフォーミティに関しては「高速時のタイヤ・ホイールのユニフォーミティ試験方法 (JASO C618-03) 」として、
日本自動車技術会規格(JASO)に規定されています。

ここで話がちょっと逸れますが・・・

低速ユニフォーミティの試験方法は「自動車用タイヤのユニフォーミティ試験方法」として、
公益社団法人自動車技術会(JSAE)が制定する日本自動車技術会規格(JASO)でしたが、2004年に日本産業規格(JIS)に移行しました。
おや、JISって日本工業規格と言う名称ではと思った方、2019年7月1日に改称されています。
主な理由としては、日本の国内総生産の約70%がサービス業によるなど産業構造が変化したことを踏まえ、
標準化の対象がサービス業へも拡大する必要性が出たためだそうです。
設計や品質関係の業務などに従事されている方は、関係するJISを毎年確認しましょう。
関係機関や顧客への資料提出で指摘を受ける場合が有ります。

話しを戻してと・・・

低速ユニフォーミティ試験方法のタイヤ回転速度60r/minに付いては、
米国自動車技術者協会規格(SAE J332a Testing Machines for Measuring the Uniformity of Passenger Car and Light Truck Tires )の
15~60r/minを参考に決められました。
又、国際標準化機構(International Organization for Standardization)が定めるISO/FDIS 13326(Test methods for measuring tyre uniformity)では、
測定時のタイヤ回転速度に付いての規定は無く、試験機の仕様として10r/min以上、250r/min以下と規定されており、
JISでは規格幅が広すぎると言う理由から「通常、60r/min」と表記しています。

高速ユニフォーミティ試験方法の1次成分に関して、代表速度を選定する場合、通常120km/hとする。
これは、高速走行時のステアリング(ハンドル)や車体に発生する振動と走行速度が関係する事から決められています。
 
 1次成分とは:タイヤは1回転する間に、色々な加振力を持ちます。
         その加振力をフーリエ解析を用いて次数成分毎に算出したものです。

      例えば、タイヤ1回転を1周期として加振が1回発生する現象を次数成分により表したものを回転1次成分と言います。
      その回転1次成分の数値をイメージし易いように縦軸に加振力、横軸にタイヤ回転角を引き折れ線グラフで表します。
      タイヤ回転角が0~π(180度)の範囲に山、又は谷波形が一つあり、π~2π(360度)の範囲に谷、又は山波形が一つある場合です。

回転2次成分の場合は、
      タイヤ回転角が0~π/2(90度)の範囲に山、又は谷波形が一つあり、π/2~π(180度)の範囲に谷、又は山波形が一つ、
      π~3π/2(270度)の範囲に山、又は谷波形が一つあり、3π/2~2π(360度)の範囲に谷、又は山波形が一つある場合です。

      但し、実際には回転角度に対する各次数成分の波形(ピーク位置)はタイヤ毎に異なります。
 
      下記に適当なモデル値からフーリエ解析により回転1次数成分を算出したグラフを紹介します。

      左側のグラフがX軸にタイヤ回転角(deg)、Y軸に加振力(N)としてグラフ化した1次成分波形で285(deg)に42(N)のピーク値があります。
      右側のグラフはレーダーグラフで円形の軸線をタイヤ外径に見立てグラフ化したものです。
回転角度0(deg)の位置から右回りで285(deg)の位置に42(N)の加振力が発生すると言う事です。

     

     2次成分波形と3次成分波形は下記の様になります。
     グラフの見方は1次成分波形と同じで、2次成分波形はタイヤ1回転当たり2か所の加振、3次成分波形は3か所の加振がある事が判ります。





     この様に、フーリエ解析により回転次数成分毎の加振力とピーク位置を算出するのです。

これら各次数成分毎の数値を、回転角度毎に積和したものがオーバーオール値(OA値)として算出する事ができます。
     又、高次数成分まで取り込む事で生データに近い数値となります。



       加振の主な原因としては、
       回転1次成分の場合、タイヤトレッドゴムの重ね合わせによるゴム剛性の増加など、
       回転2次成分の場合、タイヤの骨格であるカーカス層を固定するベルトなどの繋ぎ合せ部分を、バランスの関係で2か所で重ね合わせた場合など、
       他、回転4次、8次成分の場合、ゴムモールド型のイレギュラーピッチによるゴム剛性の増加など、主にタイヤの内部構造に起因します。

       ユニフォーミティを修正する事はできるか? と言う事ですが、
私が知る限りでは、タイヤの内部構造に起因するため修正は困難だと思います。
       精々、回転1次成分に付いてトレッド面を研磨機で削りゴム剛性を低下させる程度です。
       この方法も削りすぎるとバーストの原因になるため、出荷用タイヤでは行われずユニフォーミティに問題があれば廃棄となります。
       タイヤ組付メーカーでは、ホイールを取り替えて再組付を行い改善されなければタイヤメーカーへ送り返しとなります。
       
       但し、私がユニフォーミティ測定機の開発を担当していた頃の話しで、
       現在はどの様な対策が取られているのか、タイヤ製造に詳しい方にご教示をお願いしたいと思います。

次回は、高速走行時のステアリング(ハンドル)や車体に発生する振動と走行速度の関係に付いて見て行こうと思います。




















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