最近はパリから帰って来てから蓮太郎と探検ごっこに
はまってて それというのも普段私と二人では
ほぼ決して歩くということをしなかった蓮太郎が
父母のもとでは実家から駅まで歩いていたというのを
知ったから で もしいつか パリに行くなら
ベビーカーは使えないし 三輪車もちょっと非現実的かも
しれないと思うから ここは鍛えさせるしかない!と
これを機にがんばっていた。
息子をソムリエにしようかとか 探検家にしてみようとか
旅人になったらだとか 料理は仕込んでおかないととか
いろんなことを思うけど 我が子はけっこう私に似ていて
探検するのは好きらしく「探検行く?」と言うと必ず「行く!」と
言い返し やっぱり行かないことにしたりすると
けっこう後で文句を行ってるような気がする。
さて そんな息子とちょうど機会があったので
瀬戸内海に住む友人の家に遊びにいってみようかと思い
それなりに心づもりをしていたら 二人旅の前日に
ちょっと探検しに行った西京区のお寺に行く途中で出会った人が
「連休は天気が大荒れですよ 旅行はやめたほうがいい」と
歩きながら忠告してくれた。え、そんなあ。。。
何も知らなかった私はその後も近所のカフェで
天気予報を聞いたりしたけど「雪 雪 雪!!」とのことで
それじゃあだめかあとがっかりきていた。
でもなんとなく 今がタイミングな気がしてて
そりゃやることも積もっているけど 今は頭を空にしないと
いいアイデアすら生まれない そんな気がして
気持的には行きたかった。でも当日の朝は大雪で
蓮太郎は風邪っぽくって やっぱりだめか、、、と
諦めて 「もうお母さん 一人で行こうかな 蓮太郎
風邪みたいだし、、」と言ったら「蓮太郎風邪じゃない!!」と
言い張る息子。 「本当に?本当に行くの?新幹線いい子にできる?
疲れても「蓮太郎もうあるけない 電池きれちゃった、、」
って言わない?言ったら置いて行くからね!」
「お父さんとお留守番する?」「しない、行く!!」と一点張りで
仕方がないので子連れでも一人で行っても電車賃は
変わらない し そういえば最近は一人で旅するよりも
蓮太郎といる方が面白いかもしれない
そう思って出かけて行った。
大雪の中 ザックを背負い 長靴をはかせ
雪にそなえてスノースーツまでザックにいれて
2泊3日の旅に出た。さすがに一人でこんなことを
するというのは私もはじめての経験で
私にとっても大きな経験 彼にとっても大きな経験
おたがい沢山成長をした。
(ちなみに乗った乗り物は新幹線、バス、車、
ローカル線、ロープウェイ、レトロバスと船!)
なんとこの旅の最中に いつも「抱っこ抱っこ!!」の
蓮太郎はほとんどそんなことを言わずに 尾道の千光寺から
下の道まで全て自分の足で降りて来た。どこまでも続く階段を
おっとっと っとといいながら 駆け抜けて行った私たちを
まわりの人は笑ってて 私たちみたいなバカな親子は
どこを探してもいないけど なんだかほほえましかったみたいで
電車でも沢山の人に話しかけられて面白かった。
蓮太郎と私はバカ親子なんだけど
そんなことをやってると まわりもだんだんバカになっていく
それがなんだか面白い どうやらバカって伝染するんだ
そして周りがいい表情になってゆく
それってけっこう 素敵だなあ
友人の家に行っても 愛想のいい息子はすぐに
友人夫婦と仲良しになり 沢山一緒に遊んでもらって
寝る時もほとんど夜泣きもなくて 基本的には
よく眠ってた 眠れなくってどうしようと思っていたのは
親の私なんだけど、、、
息子は私の手をひいて 私は息子の小さな手をひいて
二人で一緒に街を歩いて 時には街を駆け抜けて行く
尾道に向島に生口島 に 鞆の浦 で 私たちは美しい
景色をみつめて きれいだねえと言い合って
2泊3日で信じられないくらい沢山の人に出会っていった
家族でどこかに動いていたって出会いはほとんどないけれど
母と息子が二人でどこかを探検してると
本当に世界がこちらに開かれてきて
あの笑顔に引きよせられて 沢山の人が話しかけてくれる
今日なんてついに彼は鞆の浦で写真をとられてモデルになって
それをとったおじさんが喜んでお駄賃をくれるほどだった
そして貧乏な母はといえば そのお駄賃で息子に
甘酒をおごってもらって 二人でお店で半分こ。
いつの日か 息子と地中海にも行けるかなあ
いつの日か ノルマンディにも行けるかなあ
船が見たい また海が見たい
美しい景色がみたい それできれいだね って言っていたい
沢山の写真をとって 写真を何かに活かしたい
ずっと一人で旅をしていた そんな私の相棒に
息子はなってくれるのだろうか
本当に彼はよくがんばった。息子はまだ2歳6ヶ月だけど
夜中に電燈のない道を懐中電灯で照らしてくれて
なんだか息子が心強かった 私は一人じゃないんだな
これからも彼があの笑顔で笑っていてくれるように
出来る限り 一緒に楽しく生きていたい。