「要するに人間は増えすぎているんだ
特にこの国では黒人が増えすぎたんだ
俺たちが手当たり次第に人間を襲っていても
殺す相手がほとんど白人以外ならそれも仕方がない」
誰かがそういって、怒るコロナをなだめなした
「殺す相手は誰でもいいんだ、人間でありさえば」
コロナ本来の目的は人類の数を減らすことにありましたから
どんな人類がどれだけ減ろうとどうでもいい事でした
コロナにはウイルス間の差別意識など毛頭ありませんでしたから
他のウイルスに出くわしてもエールこそ送れ
反感や差別意識はありませんでした
「動物は偉いよな、弱肉強食の本能は持っていても
相手を差別したりはしないよな
食えるか食えないかだけの意識だよな
いや、食われるか逃げられるかだけだよな
だから、できるだけ動物は襲うなよ、人間だけにとどめを差すんだ」
しかし、そのころ世界では豚をターゲットに暴れているウイルスが
人間の餌に恐怖を与え始めていました
ウイルスではなくても昆虫が人間の食糧に被害を被害を与え始めていました
その被害は特にコロナの出発点の国が甚大でした
「アフリカ豚コレラだって?
ああ、仕方ないな、あいつらは人間を襲えないんだ
でも豚は人間の餌にされているから、まあいいだろう
あいつらはダニから発生したんだな、ダニが偉いんだ
バッタもだ、穀物を食って餌減らしに協力してくれてるから許す」
コロナたちはそれらの情報を知るたびに喜びました
間接的に人間の害になってコロナの手助けになっていたからでした
どんどんでてこい、人間を苦しめろ
殺傷能力が弱いコロナにとって彼らは救いの神でした
* 一切合切フィクションですよって