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おススメの洋書:雑食のジレンマ

2010-06-06 17:37:24 | 洋書リスト
The Omnivor's Dillemma 著者:Michael Pollan


今晩何食べよう?から始まる、雑食の混乱。マイケル・ポーラン著者はアメリカの国民的摂食障害の危機に迫ります。

スーパーで手に取る基準はみなさんそれぞれだと思います。ついつい品質よりも安い方を手にとってしまったり、産地を見比べたり。。

この本を読むと冷凍食品の成分表をしっかりと見たり、オーガニックの食品を考えるようになったり、牛肉のステーキを見つめなおしたりしてしまいます。

著者はこの食べ物はどこからどういったプロセスで食卓に並ぶのか、体当たり方式で探っていきます。
実際工場に出向いたり、牧場に身を置き、地産地消から見る重要性や、野生豚のハンティング、きのこ狩りまで食連鎖の在り方や、本当に道徳的に正しい育てなのか、客観的に調査していきます。
また誰とどこで一緒に食を食べるか、という大切さも著者は示唆します。”食べる事”は自然と結びついている。。雑食がゆえに起こる食の混乱ですが、本当に体にいいもの=自然にもいい、という当たり前のことですが、改めて考えるきっかけとなります。
著者の書き方も、リサーチでリサーチで読みにくい、という訳ではなく、本っっ当に読みやすく、ところどころクスッと笑える所もあったりしてかなりおススメの一冊です。

やっぱり原書で読むのが一番!!キッズ用もあるので読んでみて!!


リンクはコチラ
キッズ用のリンクはコチラ



UC Davisで講義のゲストスピーカーとして招かれた著者の映像です。

2009年8月:おススメの洋書

2009-08-18 15:09:02 | 洋書リスト

The Time Traveler's Wife by Audrey Niffenegger

2004年に発売されて以来、ずっとランキングに入っている作品。
New York Best Sellersのリストにも入っています。ちなみに下で紹介しているThe Helpも入っています。ここ
映画化され、今年2009年8月14日にアメリカで公開されましたね。私もぜひ見てみたいです~。
SFとラブストーリーの2本柱でぐいぐい話に引き込まれます。

タイムトラベルをするHenryを中心に、妻のClareの人生や感情が本当にうまく描かれていますよ。Henryは遺伝的欠陥のせいでタイムトラベルに翻弄されます。

自分の幼少時代の自分自身に会ったら?、少女時代に未来の夫が現れたら?、老いて行く時に未来を知っている若い時の夫が現れたら?、などそれぞれの年代で感じる不安感や心の動きが書かれていて、登場人物に共感できるし、話にどんどん引き込まれていきます。
ハラハラ、ドキドキすること間違いなし!是非読んでみてください。




The Help by Kathryn Stockett


セットは60年代のアメリカ南部、ミシシッピ州ジャクソン。人種差別が色濃く、黒人、特に黒人女性が人間以下の扱いが普通とされていた時の話です。
主に3人の女性(Aibeleen、 Minny、 Skeeter)で話は進みます。
AibileenとMinnyは白人家庭の為に働くメイドさん。
Skeeterは白人の女性でジャーナリスト志望。大学を卒業した彼女は故郷、ジャクソンに戻ります。でも彼女が大学在学中に自分を育ててくれたメイドの突然の解雇や、周りを取り巻く黒人差別へ疑問を持ち始めます。そして、彼女は白人家庭で働くメイドさん達から話を聞いて、ひそかに本を書きます。

このメインの3人の登場人物はもちろん、キャラクターの個性やバックグラウンドが深くてびっくりしました。
この本の中には差別の様子などがところがありますが、この話は全く暗い感じではありません。ところどころにあるジョークもあります。またメイドさん達独特の口語表現(日記を読んでいるみたいです)があるので、随所に文法等がおかしい所がありますが、逆に登場人物のそれぞれのキャラや味が出ています。
本当に素晴らしい作品なので、おススメします!

英語で本を読むのが好きな方、記事も読んでみませんか?
面白い記事ばかりを集めたブログも書いていますので、読んでみて下さいねココ