近年急速なIT化により、情報通信技術が発展してきた。
特に昨今の婚活世代に影響が大きいものが、スマホの登場に伴うラインアプリの登場である。
このアプリの特徴として「既読システム」というものがある。
自分が相手に対して発信したメッセージにつき、相手がそのメッセージを開くと
メッセージを発信した側のメッセージに、既読という文字が表示される、というのが
このシステムの概略である。
相手が自分のメッセージを確認したかどうか、について速いレスポンスを得ることにより、
コミュニケーションがスムーズになる、というのがこのシステムの利点である。
しかしこのシステム、よく考えてみると人間の心理を非情にもてあそぶ、非常に怖いシステムでもある。
メッセージの送り手は、相手から返信がないとき、その理由として
「忙しいからラインを見る暇がないんだ」や、「自分に興味がないのかな」や、「メッセージを送ること自体が迷惑なのかもしれない」という、自分勝手な妄想、想像することができるが、
「忙しいから相手はラインを見る暇がないんだ」というどちらかといえばポジティブな想像が、この既読システムの登場により選択肢から自動的に除外される、というのがこのシステムの怖いところである。
僕が実際に出会ったのは、そういった既読無視が絶対に許せないタイプの女の子だった。
しかし、どちらかといえば連絡がマメな方な僕は、相手の連絡が来た際、既読無視はせずに
しっかりと返事を返していたのだが、ある夜僕からメッセージを出して、既読がついたあとなかなか返事が来なかったことがあった。あれー、おかしいなと思いながら、その日は就寝した。
そして次の日、スタンプが帰ってきた。
スタンプのみでの返信というのは、ある種返信を文で書くのが面倒だから、最後にスタンプをつけておく、というのが一般的(一般的じゃん?)なので、僕は相手が忙しいんだろうと思い、そこで返信をストップした。
もう結果はお分かりかもしれないが、そう、その日を境に僕はその子にブロックされたのである。
スタンプを会話の終了とみなす認識の違いがこのような悲劇を生んだのである。
既読無視を許すか許さないかで、人を判別していくという方法もどうかと思うが、
この既読無視、近年ではDVの原因ともなっている。
既読無視をされた一方が、自分に返事を返さないのは、自分を見下している証拠だ、という勝手な
こじつけをし、そのことが原因で暴力をふるったりする事例もある。
メッセージを受け取る側も、この「既読無視逆ギレ」に対していろいろな対策をとる必要がある。
メッセージを開く際には、自分が返信可能な状態であること、もしくは相手を見ながら既読をつける
というのが簡単な対策である。
このシステムが現代の便利さが生み出した、恐怖であることに間違いはない、
しかし、何かつけて勘違いをしてくる、非常に面倒な輩から送られてきたメッセージをあえて既読無視することにより、
相手に不快感を感じさせるのは、非常に爽快である。
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