茂木さんの本に書かれている「偶有性」…「半ば予想ができて、半ば予想ができないこと。半ば規則的で、半ば不規則なこと。半ば確実で、半ば不確実なこと」
長唄の舞台って、まさしくその「偶有性」そのものではなかろうかと思う。
長唄の舞台は、何人かで全く同じ旋律でお三味線を弾き(時々替手が入る)、同じ唄を唄い、お囃子も入る。
いくらお稽古を重ねて舞台に上がったとしても予測不可能なことがよくおこる。
「半ば予想ができて」 →(お稽古を積んでいるので曲の完成イメージはだいたい予想できる)
「半ば予想ができない」 →(お稽古のときは一人ないし師匠と二人なので、演奏者が勢揃いした時の演奏イメージがはっきりとは予想できない)
「半ば規則的で」 →(唄、三味線、お囃子は規則的に合奏される)
「半ば不規則なこと」 →(何かの拍子で唄、三味線、お囃子のノリが変わる時がある)
「半ば確実で」 →(一旦、舞台に上がったら演奏が始まる)
「半ば不確実」 →(何かが起こり、演奏会が無くなるかも!)
で、茂木さんいわく、この「偶有性」の状態が人間の脳にとって最大の栄養なんだそう。
てことは長唄していたら脳にいいっていうことですね。なるほど。
いま、ちょっと茂木さんの本がマイブームです。(好き嫌いはべつとして)
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