のりのりの新ブログ

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上げ馬神事の行方

2008-07-19 10:10:21 | インポート
 東員町北・南両大社地域において毎年4月上旬の土日に上げ馬神事が行われている。
鎌倉時代から伝統あるお祭りとして猪名部神社境内にて実施されている。
過去に動物虐待との批判もあったが最近は改善され、事故のない運営が存続されている。
しかし、この上げ馬神事も地元ではいろいろな問題をかかえ存続が成立つのか心配がある。

特に昨今の少子化により乗り子(旗手)がいなくなるのではないかという心配である。
乗り子は従来当自治会の高校生男子1,2年生で、まだ乗っていない者2名が神前での
神籤(みくじ)という儀式によって選ばれてきた。たとえば北大社地区では平成20年度は
3名の中から,平成21年度は2名の中から,平成22年度は対象者ゼロという危機に直面
している。

祭り1ヶ月前から早朝練習が始まるが故障により乗れなくなった場合は昨年までに乗った
者が代役を務める事になる。練習中はヘルメットをしているが、祭り本番では花笠である。
落馬して石垣にぶつけたり、馬に蹴られたり、勢いのある馬に噛み付かれる事もある。
馬の提供者を増やし馬を選べるようにしたり、鞍の締め付けや花笠作りを教育したりしている
が引き継ぎは難しい。そして袴,帯の装束を修理・購入する業者も近くに無い。

祭り開催に向けて準備や本番を取り仕切る『祭礼』は自治会全戸より推薦され選抜される。
構成員10名で任期2年、毎年5名が入れ替わる。祭りは祭礼を始め神社氏子や馬主,自治会
役員、中老等によって開催される。準備においては張り馬屋,乗り子乗口,壁を駆け上がる
坂築(さかつき),杭打ち・竹・縄等による馬場造り,そして見学用の桟敷が競売される。
これらは手間のかかる作業だけに少しづつ合理化をしている。後片付けや崖崩れ整備も
ばかにならない。また警察や消防団なども連携して協力いただいている。

最近、文化財として補助や観光協会の支援によりさらに祭りを盛り上げようとする動きが
あるが住民高齢化,少子化の中で、どんな方向に進んでいくのか大変な時期にきている。

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