市川稔の米(マイ)情報

07産地めぐり・思うこと

契約生産農家、米集荷業者のところを中心に回ってきました。

収穫前のこの時期に例年訪れています。

今回は2000km以上移動しましたが、それでもすべてをまわることは出来ませんでした。
行かれなかった地域の皆さん失礼しました。

また、各地でお世話にになった皆さん、本当に有難う御座いました。

現地を見てまわり、皆さんの話を聞くことは勉強になります。

わたしなどは生産のことは素人なので、聞くこと、教えてもらうことがいつも新鮮です。

また、地域により生産方法や生産技術の実践方法もかなり異なります。
それぞれの地域で、それぞれの考え方で取組んでいます。

それで良いと思っています。

総括としては、

平成19年、20年、21年が最悪期の予感がします。
生産調整が出来なく、供給過剰だからです。
生産が100万トンくらい下がれば価格は高騰する。

ある、農業経営者が言っていました。

「余っているもの作って儲かるわけないだろう」

生産が落ちなければ価格は戻りません。

生産のあり方も問題が多すぎます。
一部のところを除き、機械設備過剰です。

あたまのどこかに米価格2万円が残っているとしか思えません。
販売単価が下がり、経営面積が変わらないとすれば「売上」は下がります。
下がった売上額はそのまま利益が減ります。
なぜならコストダウンしていないからです。

企業努力というものは「生産性」を上げることです。

肥料が値上がりした、資材も上がっている。
コストを下げる要因がないという人もいます。

最大のコストとはなんでしょうか?

やはり、機械の減価償却でしょう。
(減価償却という概念が一般的に薄い。コストイコール、ローンの返済額だと思っている。キャッシュフローではその通りですが。)

機械の共同利用をしているグループは原価下げています。

前に紹介したように、有機質肥料を自家生産している農家も原価下げています。

機械メーカー、販売店には申し訳ないが、ここは使えるものは使い、新品入れるなら共同利用を相談するべきでしょう。

JAの内金があまりに安いので、秋の支払が出来ない農家が続出します。
JAは緊急融資をすると説明会で案内しています。
1俵あたり5千円、最長10年、利子補給するところもありました。
これは最悪の資金であって、返済のあてはありませんね。

破綻する農家が続出するでしょう。

この場合、農家が生活できる道筋を作る必要があります。

金の問題で命を絶つ人を一人でも出さないようにしたい。

再生の方法はいくらでもあります。

暗い話しになってしまいましたが、それくらい農村社会は大変な時代を迎えます。

過疎地域の経済がますます悪くなります。

米代金の低下というものは、想像以上に過疎地域の経済を悪くすると思います。

なにもしてこなかった、手を打ってこなかったツケが来ています。

朝から晩まで身を粉にして働くという印象は現代の農家にはほとんどありません。

もちろん、そうして頑張っている農家は儲かっています。

小生の持論です。

「シーズンオフをどう過ごすか?」

ここが大切でしょう。

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コメント一覧

市川 稔
コスト・複合経営
中鉢さん

米つくりコストの一番は機械の償却費かな?

環境が異なるので一概には言えませんが、数軒で共同利用するのが現実的ではないでしょうか?
皆さん、自分が作業したい日にやりたいという気持ちは分かりますが、耕作面積に対して過剰設備のところが多いです。

コストダウンが収入確保の一番の近道ではないでしょうか。

複合経営は必要ですね。

米専業なら徹底的なコストダウンで高品質でうまい米を作る技術を確立しることでしょうか。

中鉢
受身的なコストとして下がる要素はない、自発的な努力として下げれる要素はあると思います。

色んなものが値上がりする中、地代は下がっています。人によってはこの辺もチャンスの一つだと思います。

BSEの折、小さな兼業牛飼い農家等はだいぶやめましたが、今残っている優秀な経営者は市場価格が安い時に、母牛の元となる良質なメスの仔牛を購入していた牛専業農家です。

私の場合は複合経営で牛も飼っていますが、経営の柱をもう一本増やそうと考えてます。
お米も外に出て売り込みに行く努力が必要、、、わかってはいるんですがこの変の動きはぎこちないです。


杉村 敏夫
実りある2000kmの旅に乾杯!
http://www.subaru25.com
実りある2000kmの旅に乾杯!そしてお疲れ様でした。

私もこれから広島と大阪の野菜流通の現場を見てきます。この地区は久方ぶりですので、変化具合が楽しみです。生産もそうでしょうが、流通も結局のところヒトの問題ですから、人間性をベースに見るのが楽しみです。
豆富屋女将
初めまして
http://ameblo.jp/kuichi/
突然で失礼いたします。今月28日より匠味本舗を通じ販売させていただきます、群馬県太田呑龍様直売所西岡と申します。宜しくお願いいたします。最初の販売予定の「ふさこがね」と同じく染谷さんのところの「こしひかり」の資料を探しているうちにブログを拝見いたしました。ホームページで見させていただいた資料等をまねさせていただきます。こんな田舎の小さな店で何処までできるかが少しプレッシャーであり、楽しみであり、ワクワクもします。美味しいご飯が食べられるし、お客様にも勧められるのが一番です。何でもありの世の中ですが、ご飯だけは変わらないとおにぎりの上手さも大事だと・・・・!本当に突然で失礼申し上げました。お店のブログに少しだけ書き始めました。お米の事やおにぎりのレシピも書こうと思います。ブレンドの仕方などの資料は何処から知ればいいんでしょうか?何か本が有りますか?
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