市川稔の米(マイ)情報

離見

気になる言葉


社長を退任した「ジャパネットタカタ」の高田さん。


BSフジプライムニュースに出演していました。


消費不況と言われたこの20年の中で売上を伸ばしてきた。


ラジオショッピング、テレビショッピングなど言葉や映像で商品を伝える。


あの独特な声やしゃべりをご記憶の人も多いだろう。

会社が絶好調の時にすべての役職を退任するのも評価されます。


その中で気になるというか気に入ったフレーズがありました。


それは、



「離見」(りけん)


商品を伝えるわけだが、それが自社の都合や自分の都合になっていないか。

お客様から見てどうなのか?

伝えるということはそれほど難しいものである。



調べたら、


離見の見


というのですね。



ある解説


自分の姿を左右前後から、よくよく見なければならない。これが「離見の見(りけんのけん)」です。
これは、「見所同見(けんじょどうけん)」とも言われます。見所は、観客席のことなので、客席で見ている観客の目で自分をみなさい、ということです。

実際には、自分の姿を自分で見ることはできません。客観的に自分の行動を批判してくれる人を持つなど、ひとりよがりになることを避けるよう、心掛けなければなりません。

ではどうやって、自分を第三者的に見ればいいのか。世阿弥は、「目前心後(もくぜんしんご)」ということばを用いています。
「眼は前を見ていても、心は後ろにおいておけ」ということ、すなわち、自分を客観的に、外から見る努力が必要だといっているのです。
これは、単に演劇の世界に限ったことではありません。

「後ろ姿を覚えねば、姿の俗なるところをわきまえず」(後姿を見ていないと、その見えない後姿に卑しさがでていることに気付かない)

それではいけない、と世阿弥は言っています。

歳を重ねれば重ねるほど、地位が上に行けば行くほど、前を見ることが要求され、自分の後姿を見ることを忘れてしまいがちですが、自分が卑しくならないためには、自分を突き放して見ることが必要なのです。

全体の中で自分を客観的に見ることは、いつの世でも難しく、しかし必要とされることなのです。






どうしても自分の都合や自社の都合で考えてしまうことが多いと思う。




心したいと思った次第であります。

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