<大阪女子マラソン>初挑戦の福士、終盤失速で五輪の夢消失!
ゴール後すぐに抱きかかえられる福士=長居陸上競技場で2008年1月27日、梅村直承撮影 |
27日の大阪国際女子マラソンでマラソン初挑戦した、三千メートル、五千メートルなどの日本記録保持者の福士加代子選手(25)=ワコール。トップを独走しながら、終盤は疲労困憊(こんぱい)で次々と抜かれ、2時間40分54秒で19位と惨敗。マラソンで北京五輪に出場する夢は消えた。 スタート直後から予定通りのペースに乗り、25キロ地点では2位集団に2分余りの大差をつけた。しかし徐々に歩幅が小さくなり、30キロを過ぎて「急に目や足に違和感を覚えた」という。 最後の1キロは涙を流し、よろけながら歩を進めた。「頭の中が真っ白になり、全く記憶がなかった」。走りながら真横で見守る永山忠幸監督(48)の声や、沿道の大声援に応える余裕はなかった。残り約500メートルで崩れるように転倒した。長居陸上競技場に入っても3度転ぶ。転倒するたびスタンドから悲鳴のようなどよめきが起きる。ひざに血をにじませながらゴール。その瞬間、スタンドは大歓声と拍手に包まれた。 本格的なマラソン練習は、昨年12月半ばの出場決断から約1カ月間。通例の3カ月よりも短く、40キロ走を行わず約32キロが最長という独自の方法をとった。これまで培った走力とスピードを信じた挑戦だったが、失敗に終わった。永山監督は「マラソンはもっと綿密な計画が必要」と反省した。 福士選手は疲れが癒えた後、「初マラソンは楽しかったかなあ……」と笑った。そして「結果を受け止めて、次の目標に向かって頑張りたい」。春からはトラック種目で改めて五輪に挑む。 |
白鵬、朝青龍には負けられない! 豪快投げで3連覇!
支度部屋で万歳する白鵬、紗代子夫人、長女・愛美羽ちゃん=両国国技館
白鵬が上手投げで朝青龍を破り、3場所連続優勝を飾る=両国国技館
優勝を決め、懸賞を手に引き揚げる白鵬=両国国技館
東国原宮崎県知事(右)から宮崎牛を受け取る白鵬 =両国国技館
大相撲初場所千秋楽(27日・両国国技館)横綱同士の相星決戦で白鵬が力強い上手投げで朝青龍を倒し、14勝1敗で3場所連続6度目の優勝をした。白鵬の3連覇は初めて。2場所の出場停止から土俵に戻った朝青龍は13勝2敗だった。
大関陣は、琴光喜が関脇安美錦を寄り切ってようやく勝ち越しを決めた。前日にかど番を脱出した琴欧洲は魁皇を寄り切り9勝6敗。魁皇は8勝7敗に終わった。
三賞は朝青龍に勝った稀勢の里が8場所ぶり2度目、白鵬を破った関脇安馬が3場所連続3度目の殊勲賞を受賞。12勝の豪風が敢闘賞、11勝の鶴竜が技能賞をともに初受賞した。十両はグルジア出身の新十両、栃ノ心が優勝した。
橋下徹氏が当確、現職最年少知事誕生へ 大阪府知事選
大阪府知事選で当選し支援者らと万歳する橋下徹氏=27日、大阪市中央区の選挙事務所
任期満了に伴う大阪府知事選は27日、投開票され、無所属新人の弁護士でタレント、橋下徹氏(38)=自民府連推薦、公明府本部支持=が、いずれも無所属新人の弁護士、梅田章二氏(57)=共産推薦▽元大阪大大学院教授、熊谷貞俊氏(63)=民主、社民、国民新推薦=ら4人を破り、当選を確実にした。
38歳での知事就任は歴代3番目の若さ。現職では40歳の尾崎正直・高知県知事を抜いて最年少。
橋下氏は、自公ともに党本部からの推薦は受けなかったものの、33年ぶりに国政の与野党3極が実質的に対決する構図となった。自民、公明両党は昨年11月の大阪市長選の敗北で受けたダメージを最小限でくい止めることができた。
橋下氏は、現職の太田房江知事が「政治とカネ」の問題で出馬断念したことをうけ、告示まで1カ月を切った昨年12月11日に出馬を表明。それ以前から名前が取りざたされていたが、完全否定して後に、前言を撤回し出馬した。
17日間の選挙運動では、「子供が笑う」をキャッチフレーズに子育て世代への集中投資による大阪活性化を訴えた。タレント活動を通じた知名度や若さを生かし「変革」を強調。無党派層にも広く浸透し、終始優位に戦いを進めた。
一方、熊谷氏には、小沢一郎代表ら民主党幹部が続々応援に入り、連合大阪を中心に組織戦を展開したが、知名度不足が最後まで響いた。
梅田氏は共産党の支持層以外からの票が伸びなかった。無所属新人の保護司、杉浦清一氏(59)と元中学教諭、高橋正明氏(65)も支持が集まらなかった。