自分がどれほどたくさんの方々に支えられているのか 護られているのか
それをまざまざと感じることとなった 突きつけられることとなった公演であった
「生かされている」それを強く 深く そして痛いほどに感じた
若い時は己だけを信じ
怒り猛った心身に衝き動かされ
傷つく傷つける一切構わず傲岸不遜であった
いま「縁」というものがとても良く見える
出演者スタッフ皆々の真摯な舞台への覚悟
それはとても純粋で
舞台を織り成す根源に触れた想い
関わってくださったすべての方々へ
敬意と 言葉にしきれぬ感謝をここに
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
身体の景色 カタリ Vol.2
2022.12/21~25
珠玉の短編 俳優の身体と呼吸
そして想像力が織り成す夢幻の世界
静謐な空間に 目には見えぬ 〈物語〉が立ち上がってゆく
太宰治 「貧の意地」
芥川龍之介 「トロッコ」「羅生門」
室生犀星 「寂しき魚」
※短編小説をそれぞれ一人語り形式にて上演
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【出演】
「貧の意地」
大久保美智子
「トロッコ」
佐藤祐香
「羅生門」
オカノイタル
「寂しき魚」
言葉の景色 Voオカノイタル Gt馬渕格 Pf&Music松田幹
【スタッフ】
原作：太宰治 芥川龍之介 室生犀星
構成・演出：演者＆身体の景色
音楽：松田幹
舞台：森下高志
衣裳：杏子
宣伝美術： 暢月
企画・制作：身体の景色
【当日パンフ／ご挨拶】
舞台映像のネット配信は珍しくなくなり
立体映像による舞台興行もすでに行なわれ始めております
しかし生身の人（演者）と人（観客）の交流
特に 静寂や呼吸 日常では見え難い皮膚の変容の共有
それらはいかにテクノロジーが進もうと
ライブでなければまだまだ難しいのではないかと踏んでおります
とは言え 近い将来
あらゆるものがサイバースペースに変換されることとなりましょう
いつの日か心（思考？）を電子に変換するテクノロジーが
人が生身であった時代をも遠い過去にしてしまう
そんなSFのような世界も現実となってしまうのかも知れません
電子化から零れ落ちてゆく数値化できぬもの 言葉にならぬもの
効率 生産性の名の下 捨て去られてゆくもの
それらをいまいちど丁寧に呼吸と皮膚に落とし込んでゆこう
たとえそれらがいつか消えてしまうものだとしても
それらがいつか消えてなくなってしまうまでは
そんなことを想います
本日はご来場頂きまして本当にありがとうございます
このご縁に深く 深く感謝申し上げます
静寂と音のコントラストを
目には見えないモノのケハイをお楽しみ頂けましたら幸いです
2022年12月吉日
身体の景色 オカノイタル
【お礼状】
この度はお忙しい中『身体の景色 カタリvol.2』へ
ご来場頂きまして誠にありがとうございます
2021年より開始した「カタリ」
たくさんの方々に支えられましてVOL.2を無事終えることができました
感謝の念に堪えません
深く深く御礼申し上げます
カタリという簡素な形式に身体の景色が培ってきた様々な要素が結晶
稽古を重ねる毎に発見、気付きがあり
その際限のなさ、その奥深さに心底驚かされます
またひとりで舞台に立つ静寂、その美しさと残酷さには不思議な感動を覚えます
この「カタリシリーズ」
ゆっくりと育み、たくさんの演者と出逢いながら表現の裾野を広げて参ります
演者各々が歩んできた人生、生まれ持った俳優としての資質、それら個々の「違い」が、これほどまで表現の色合いを豊かにそして鮮やかに変容させ、異なる輝きを放つものであるか…と、そんなとてもシンプルなプリズムをお楽しみ頂けるようなフェスティバルにまで持ってゆくことができればと思っております
謙虚にしかし迷わず
真摯に精進を重ねて参ります
年末に向け、さらに寒さが増しているようでございます
皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます
何卒ご自愛くださいませ
最後になりますが
感謝してもしきれない御礼を…
本当に、本当にありがとうございました！！
身体の景色 オカノイタル
【舞台写真】
