東京でのフィギュアスケート世界選手権が中止になり、
ロシアで開催され、男子の今年のシーズンは終わりました。
小塚君、銀メダルおめでとう!
高橋君は、フリースケートで靴のビスが抜けるという、まさかのトラブルで、
応急処置を施したのち、4回転の後からの演技を行いました。
ビスはなんとか入れたものの、靴の甲のところのプラスチックの板も割れていたということで、靴が壊れた状態で、ジャンプの乱れはあったけれども、渾身の滑りをしました。
しかし、4回転の点数は0ですし、その後のジャンプの乱れもあり、総合5位となりました。
本当に残念ですが、怪我でなくてよかったとも思います。
危機的状態の中でも、表情は穏やかに、適格な指示を出していた高橋君は、本当に立派なスケーターになったなと、感動しました。
連覇を狙って、一年間この大会に向かってきたのに、とても悔しい気持ちだったと思う。
それでも、笑顔でインタビューを受けてた高橋君が、「もういちどやり直したい」って言ったのには、泣けました。
試合後の記者会見の様子の記事を、長いですが、下にのせます。
2011年04月29日(金)]
【フィギュアスケート】現役続行を決めた高橋大輔の思い。「納得いくまで続けてみたい」
青嶋ひろの●取材・文 text by Aoshima Hirono
能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)
連覇を狙った世界選手権は5位。得意のステップで得点を伸ばせず、ショートプログラムは2位だった。
タイトルを失ったばかりのディフェンディングチャンピオン。その会見とはとても思えないくらい、フリー後の高橋大輔を囲むミックスゾーンは明るかった。
「4回転でトーを突いた瞬間に、スケート靴のエッジのビスが抜けちゃったんです……。滑る前にチェックはしていたので、運が悪かったんだろうな……。かなり焦っていたので、原因はまだわからないけれど……でも誰のせいでもなく、自分のせいですよ」
演技途中でスケート靴が壊れたアクシデントのことも、さばさばと「仕方のないこと」として語る。言い訳をせず、自らの非を認める男らしい態度に、聞く側はただ黙ってうなずく。
トリプルアクセルのステップアウト、サルコウの転倒も、エッジの不具合で体重を靴にかけにくくなったためだという。
「中断は仕方ないけれど、アクセルとサルコウは悔しい……。でも演技に気持ちを込めて滑れたので、その点はよかったと思います。プログラムの方はなぜ崩れなかったか?
もう、確実にメダルは無理だ、と思ったので(笑)。あとは魅せるしかないな、と。ハプニングの後、お客さんはずっとあたたかく応援してくださって、本当に助けてもらいましたから。お返しとしては、今日の演技ではとても足りないかもしれないけれど……でも、自分の仕事はしたかったんです」
開始直後のアクシデントも、ふたつの大きなジャンプミスも、一瞬のちには忘れてしまうほどの役者ぶり、切り替えの早さは、さすが前世界チャンピオンだった。
フリーでは、靴のトラブルで演技を中断。それでも靴を修理して最後まで滑りきった
今回の世界選手権では、トリノ五輪を経験していない比較的若い3人が表彰台に上ったが、やはり彼らには出せない円熟味、氷に立つこと自体が一幅の絵となるような風格が、高橋大輔にはある。ダイスケは別格。そんなことを多くの人が実感するようなパフォーマンスだった。
ジャンプの失敗を抜きにして考えることを許されるならば、去年の五輪や世界選手権での「道」以上に、今季のフリープログラム「ブエノスアイレスの四季」を仕上げてきた、と言ってもいいかもしれない。
「このままでは、終われないんじゃないですか?」
確実にある答えを期待して、多くの報道陣は聞いた。
「そうですね(笑)。これで最後にはしたくない。やるしかないでしょう! ロシアでこの失敗をしてしまいましたから、次はソチかな」「おおおっ」という、ミックスゾーンでかつて聞いたことのないどよめきが起きた。
ベテランに進退問題を聞くことは難しい。試合直後に聞いても、「もう少し考えます」と言葉を濁す選手も多く、ここまではっきり「ソチ」の2文字が彼の口から出たことに、居合わせたメディアはちょっと感動してしまったのだ。そして100%、彼の「現役続行」を大歓迎していた。
「試合の前から、あともう1年、ということは考えていました。今シーズンはいろいろあって、いつものシーズンではなかったから、あと1年は続けよう、と。でも『ソチまで』と思ったのは、フリーが終わってからです。五輪に行けても行けなくてもいいから、ソチまでは続けようかな、と。
もう世界のトップには、いられないかもしれない。でもやはり、自分の納得のいくまで選手を続けてみたい」
確かに今大会、彼よりも下の世代の選手たちが4位までを占め、「トリノ五輪組」のジュベール(フランス)やヴァンデルペレン(ベルギー)は、それぞれ9位、15位に終わった。高橋がこれから先、これまでのようにメダル争いに絡める、という保証はどこにもない。
「日本を見ても(小塚)崇彦だけでなく羽生(結弦)君もいますし、さらにたくさん若い選手はいる。世界を見たら、あと3年の間にどんな選手が出てくるかもわかりません。どんどんどんどん、離されていくかもしれない。でも若い力に負けず、いい経験を積んでいけたら、と思いますよ」
ソチ五輪まで、高橋大輔を追いかけることができる。それは多くの記者、カメラマン、そしてファンにとっての喜びである。.
以上
そして、今日の記者会見で、改めてソチまでの覚悟を語りました。
【モスクワ時事】フィギュアスケート男子のバンクーバー五輪銅メダリスト、高橋大輔(関大大学院)は30日、2014年ソチ五輪まで現役を続けることを明らかにした。 「(競技生活が)きれいに終わらないかもしれないが、できるところまでやる」と語った。
高橋は連覇を目指した当地での世界選手権で5位。競技生活の集大成にする考えもあった今季を、「甘えてしまった。守ろうとする自分がいると感じていた」と振り返った。
世界選手権では4回転ジャンプを計3度決めたチャン(カナダ)が初優勝。高橋は「自分は一歩遅れている。上位を維持するのはこれからもっと厳しくなるが、自分の可能性を信じたい」と、挑戦者として出直す考えを示した。
選手としては、トップを狙える位置をキープしている間に、きれいに終えるというのが、一つの理想であるし、高橋君もそういう気持ちだったと思う。
今のルールの中で、高橋君の曲の表現を極めるというスケートを貫くと、点数が伸びないというジレンマもある。
でも、そんな事を全部考えて、ソチまで続けてくれるという覚悟をした高橋君を、指示し応援にしていこうと思います。続けてくれてありがとう! きっと大変な道だと思うけど、新しいプログラム、新しい高橋の滑りを楽しみにしています。
どんなことがあっても、最後まで応援してく覚悟を決めました
追記 今日は男子選手(ペアーの選手も)が会場で募金活動しました
選手のみなさん、お疲れ様でした。
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みけまる
BB
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