山口市は温泉が町の中にあるという、なかなか良いところです。
この温泉は湯田温泉と言って、JRの湯田温泉駅という駅が町の中央にあります。
今日は家人を湯田温泉駅まで迎えにいった待ち時間に駅前に立っている大きな白狐さんの写真を撮ってみました。
湯田温泉は、白狐が見つけたという言い伝えがあります。
観光ガイドのサイトには
「開湯は約800年前とされ、“白狐伝説”が温泉発見の由来として伝わっています。権現山と呼ばれる山の麓にあったお寺の境内で、傷ついた足を池につけている白狐を見かけた和尚さん。その池の水をすくってみるとなんと温かい、さらに池を深く掘ってみると熱いお湯がみるみる湧き出し始めた、というものです。」
とあります。
なかなか風流ですが、湯田温泉の足湯などや街角にも色々な狐さんがいます。
同じ駅にはこんなものも
スリッパ卓球大会!(笑)
真面目に毎年開かれていましたが、コロナでこのところお休み。
また開かれると良いですね。
卓球日本代表の石川佳純ちゃんは山口市出身です。
さて、最近の読書
図書館で借りた、ポール・オースターの本2冊
『ムーン・パレス』
『トゥルー・ストーリーズ』
『ムーン・パレス』は最初は普通に進むけど、だんだんびっくりするような話になってきて、最後の方でえ〜〜⁉️という展開になって終わる不思議な小説でした。
父親を知らない少年が母も交通事故で失い、叔父に育てられる。
叔父さんは音楽家だけど協調性がないせいか、転々とする演奏生活をするのだけど、少年にとっては大好きな存在。
主人公は大学まで進むんだけど、叔父さんが亡くなったり、お金もなくなってしまって無気力に。ホームレス生活になり、友達(女の子と男の子)に助けてもらう。そこからまたいろいろあるのですが、出てくる主要な人のほとんどが協調性ない感じなのが、またなんとも面白い😅
途方もない感じがたくさんあるんだけど、そこを読ますのはポール・オースターの筆力なんだろうなと思いました。
読んでて面白い❗️
これはないでしょ!って思うけど、先が読みたくなるのだった(笑)
そしたら、その理由の一端が『トゥルー・ストーリー』でわかるような気がしました。
この本はオースター公認で日本独自に編成されたエッセイ集だけど、オースターの半生を書いたもののようになってます。
オースターも相当変わった経歴を歩んできていて、前半はほとんどが貧乏だったよう😅
しかし、本当の人生でもびっくりするような出会いや偶然があったことが書かれています。
この人の人生自体が事実は小説寄りきなりって感じです❗️
そして、『ムーン・パレス』のエピソードの中にオースターの実際の体験のここから取ったんだろうなという場所もいくつかあり、両方を一時期に読んで楽しかったなと思います。
『ムーン・パレス』は1989年にアメリカで書かれたもので、初期の作品で青春小説の範疇に入るらしいです。
これはこれで奇妙で面白い小説でしたが、私は最近読んだ60歳の主人公のお話『ブルックリン・フォリーズ』の方が良かったなと思うのは歳が近いせいかしら(笑)
それにしてもオースターの著作の翻訳のほとんどを柴田元幸さんがされています。
柴田さんは日本で屈指のアメリカ文学(ポストモダン)の翻訳者ということで、村上春樹さんの訳文のチェックもしていて、そういえば村上さんとの本もありました(私は未読ですが)
原文を読めない限り、翻訳本は訳者によって決まると言っても過言ではないと思うので、翻訳者の力って本当にすごいなと思います。
ポール・オースターの他の小説も読んでみたくなったし、まだ70代なので、新しい小説も読んでみたいなと思います。