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ミケマル的 本の虫な日々

『ぼくは青くて透明で』


 昨日、スタバ読書した本
『ぼくは青くて透明で』 窪美澄



 思春期の大変な時を描く物語って読んでて胸が苦しくなるけど、でも若さがあるので未来を感じられる終わり方だと良いなと思う。
この物語は同じ高校で出会った男の子2人海と忍、それと女の子璃子、そして海の父と血の繋がらない母(がそれぞれの気持ちを語る形で書かれています。
以下、若干ネタバレありで書きます。


 男の子同士の恋はBLでは美しく描かれていることが多いけれど、実際はそんなに簡単ではないし、特に地方では周囲の目がまだまだ大変なんだなと思うのでした。
生きにくさを抱えながら、海くんの家庭の事情が複雑で大変そうなんだけど、恵まれて見える忍くんの方がむしろ辛いっていうのが皮肉で、そして一番辛いのはもしかしたら璃子ちゃんかもと。
でも、3人とも純粋で聡明、そして無茶なことはしないのが今を生きる若者とも言えるのかな。
東京に出てくると周囲の目からは自由になるけれど、学生では家族からは離れられないし、若いって素晴らしいけど苦しい。

 それぞれの心情を丁寧に描いた物語なので、どの人の気持ちもわかるな〜と思いながらしみじみ読みました。
どうか、今も同じような苦しい思いをしてる人たちが幸せになれたら良いな、などと思いつつ、ここに出てくる人たちの良い未来を願いつつ読了しました。
いい本でした。


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