『舌切りスズメ』の話って、皆さんご存知ですよね。
欲深さからつづらの大きさで選んで、その中から出てきた妖怪やお化け、魑魅魍魎についにやられてしまう話。
子供ながらに、のっけからずっと残酷な話だと思っていたので、このブログではあえて、その大きなつづらを選んだおばあさんのことを『ババア』と呼ばせて下さい。
ただ昨日、私はこのババアの境遇になりました。いや、ババアそのものだったと言っても過言でないでしょう。といっても、スズメに悪い事をしたわけでもなく、人を妬んだわけでもなく、強欲さについ心が揺らいだのです。
電車で出掛けると、どうも一昨日からイトーヨーカドーは『ブラックフライデー』なるものをやっていて、それ関連の商品を並べた催事場を設けていました。
最近私、2段か3段くらいの、ちょっとした洋服を入れておく小さめの収納ボックスが欲しいと思っていたところ、なんとその催事場に私の望むものがあるではありませんか!しかも手頃な1500円。
ただ電車で持ち帰るにはちょっとでかくて、それにイトーヨーカドーなら、車で行ける家の近くにもあるので、そこで買うことにしました。
で、家に帰ってから車を走らせ、イトーヨーカドーに着くと、ありました!!あの3段収納ボックス!
で、ふと横をみると、同じタイプなんですが、横幅が私の欲しがっていた物の二倍はある大きさタイプの(奥行きは大体同じくらい)3段収納ボックスが並んでいました。なんと、値段は同じ1500円。
(画像参照。イトーヨーカドーのweb広告より)
明らかに大きいでしょ?
最初見たイトーヨーカドーでは置いてなかった(隣にはなかったです)ので、ついその大きさに、
『こっちが絶対得やん!!たいがいこういうのって、大きくなると割り増しで高くなっていくのに。
同じ値段やし、こっちのほうがたくさん入るし、小さい方、買うのは損ちゃうん??』
そうこの時、『舌切り雀』のババアと同じ心境・状況でした...。
『小さなつづら』より、ただ大きさだけで『大きなつづら』を選ぶ卑しさ。私の心の中にもババアがいたのでした。
別にこの時、『舌切り雀』の話は思い出さなかったものの、ふと、大きい収納ボックスについて『いやー、これ普通にでかすぎる、押入れとかに入れないと邪魔だ。』と冷静さを取り戻し、本来の目的にあった小さいほうを選べることができました...とさ。
こう書くと、自分でも思ったように「お前も『舌切り娘』のババアだ!!」と指をさされそうですが、
うーん、よく考えると『舌切り雀』の教訓と言うのは『欲深くなると大変なことになる』と言うことでしょうが、しかし『舌切り雀』の怖いところは、ババアの強欲さなんかではなく、
妬みがらみで雀の舌を切ったある意味ホラーな残酷さのほうだと思います。
「普通そんなことする?」より「そんなこと考える?」と言うレベルの行為です。
その後の『つづら選択』の後の話はおまけで、魑魅魍魎に襲われたのは雀の舌を切ったことでの罰でも何でもありません。
(まさか舌を切られた雀がババアの行動を見越してのそんな仕込みなんて考えたくもありませんが...。)
くれぐれも今回の私をあんな『舌切り雀』のババアと同じにしないで下さいね。
もし何かしら私を名付けたいならば、『大つづらバアさん』とでも私を呼んで下さい。残酷なことはしていないので。
ということで今回の話はおしまいとさせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございます。