1,Clifford Jordan in The World (Strata East) 1CD 2,415円
本盤については入手困難だったにも拘わらずもう語りつくされているような気がします、とにかくこの再発を望んでいたジャズ・ファンは数知れずでしょう。
最低週に2回は通っていた吉祥寺Meg、何度本盤をリクエストしたことか。勿論お目当てはA面の哀愁の極地"Vienna"。73~74頃のお話。
私は幸運にもその数年後にお茶の水で偶然入手(中古で1,500円、その時のことは今でもはっきりと)できましたが、以来一向に店頭には現れませんでした、ストラタの一連の作品が再発されたときも権利関係で本盤のみ出ませんでした。
そんなことで本盤のCD化再発はもう快挙。なんでも奥さんが権利を持っていて直接交渉し再発が実現した由。
当時はロフト・ジャズ、今ではスピリチュアル・ジャズと云われるもので、うねるジョーダンのテナーにドン・チェリー、ジュリアン・プリースター、ウィントン・ケリー.....,これを聴くとあの頃の煙モクモク・ジャズ喫茶の光景がまざまざと。
今回のP-Vineからの再発CDのブックレットには録音時スタジオでの写真が数枚。よもやこの音楽が生み出された時の写真を拝めるとは。しばし絶句。
Don Cherry (cor -1,2) Kenny Dorham (tp -3,4) Julian Priester (tb) Clifford Jordan (ts) Wynton Kelly (p) Wilbur Ware (b -1,3) Richard Davis (b, cello -1,2, b -3,4) Albert "Tootie" Heath, Roy Haynes, Ed Blackwell(ds)
Recorded NYC, Spring 1969
Strata-East SES 1972-1 原盤
本盤については入手困難だったにも拘わらずもう語りつくされているような気がします、とにかくこの再発を望んでいたジャズ・ファンは数知れずでしょう。
最低週に2回は通っていた吉祥寺Meg、何度本盤をリクエストしたことか。勿論お目当てはA面の哀愁の極地"Vienna"。73~74頃のお話。
私は幸運にもその数年後にお茶の水で偶然入手(中古で1,500円、その時のことは今でもはっきりと)できましたが、以来一向に店頭には現れませんでした、ストラタの一連の作品が再発されたときも権利関係で本盤のみ出ませんでした。
そんなことで本盤のCD化再発はもう快挙。なんでも奥さんが権利を持っていて直接交渉し再発が実現した由。
当時はロフト・ジャズ、今ではスピリチュアル・ジャズと云われるもので、うねるジョーダンのテナーにドン・チェリー、ジュリアン・プリースター、ウィントン・ケリー.....,これを聴くとあの頃の煙モクモク・ジャズ喫茶の光景がまざまざと。
今回のP-Vineからの再発CDのブックレットには録音時スタジオでの写真が数枚。よもやこの音楽が生み出された時の写真を拝めるとは。しばし絶句。
Don Cherry (cor -1,2) Kenny Dorham (tp -3,4) Julian Priester (tb) Clifford Jordan (ts) Wynton Kelly (p) Wilbur Ware (b -1,3) Richard Davis (b, cello -1,2, b -3,4) Albert "Tootie" Heath, Roy Haynes, Ed Blackwell(ds)
Recorded NYC, Spring 1969
Strata-East SES 1972-1 原盤
でも当時の人気盤だったというのは今聴いてもよ~く分かります。日本人ジャズ喫茶族をくすぐるサウンドですよね。
"Vienna"のブルーなテーマ+変調子リズム+一寸アヴァンギャルドな味付け!
各人のアドリブも聞き所多しですね。特にD.Cherryのラッパは一瞬ブッカー・リトルを彷彿させ、最晩年らしいW.Kellyのピアノはアグレッシブ("Vienna"の出だしのスティーブ・キューンぽいトレモロ!)。リーダーもプリースターも含めて"Vienna"では全員がアドレナリン出てるのがわかります。
でも1969年の録音だとロフトジャズというよりは後期・新主流派という感じですかね。まだジャズがギラギラ燃えていた時代だから説得力あります。できれば同時代に聴きたかったです。
クリフォード・ジョーダン、本盤が無ければ私のなかでは失礼ながら2流テナーマンで終わっていた人だと思います。
本文では触れなかったのですが、今回のCD、各楽器の分離の良さ、張り具合等々、音質の良さも特筆です。どうやら私の聴いていたLPはセカンド・プレス(ひょっとしてリプロかも)だからかより鮮明に感じました。
そんな音質であらためて聴いてみると耳がいったのはケリーのピアノ。もともとオン気味で入っているのですが全体を締めているのは結構この人ではないかと。(やや調律が甘かったりするところも含めてドルフィーのファイヴ・スポットにおけるマル・ウォルドロンを想起したりして)正に最晩年の名演ですね。
ところでStrataにはもう一枚ジョーダンも参加した大好きな一枚があります。
ドラマーのケノ・デュークが率いていたJazz Contenporaries名義の「Reasons in Tonality」(Strata-East SES 1972-2)
72年ヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴ盤。メンツはG.Coleman(ts)、J.Watkins(fh)、C.Jordan(ts)、H.Mabern(p)、L.Ridley(b)、K.Duke(dr)
A面、B面一曲づつの長尺演奏。とにかくここまでダークでダルな演奏もそうないと思います。
ここではジョーダンよりもコールマンがギンギン。ジュリアス・ワトキンスもブワブワ、メイバーンもゴリゴリ。
「In the World」ほどの入魂さはないのですが、72年当時のN.Yロフト・ジャズの日常の一断面が聴ける面白いものかと思います。
CD化されているのかどうか知りませんが、機会があったら是非お試しを。
レヴューが下記にありました。
http://www.geocities.jp/bluespirits4196/tokusyuu8strataeast.html
当時Trioから日本盤が出ていまして、オリジと2枚持っていたので随分以前ご存知I氏にその日本盤をプレゼントしました。I氏は聴いているのかなぁ?