2022年1月
退職2年目を迎える今年は、2019年にキャンプ場で出会ったOMより勧められたHF500Wへの変更に着手を決意。まずは、機械がないと始まらないので中古アンプをヤフオク調達。既存機器との整合性からIC-PW1にしました。
設計図の作成開始 測量は昨年7月頃からやってたので作図はサクサクと。アンプ専用の100V電源(500Wなので200Vだと許可にならない)を1Fの配電盤より天井裏、壁裏を竿名人、内視鏡を駆使して2Fシャックまで引き上げ。
3月
アンテナチューナ調整中に突然リニアアンプより発煙! 戸惑った挙句、そのままリペアセンターに発送。
4月
リニアアンプの修理が殺到しているらしく 一か月かかって状況報告の電話あり。 なんと「落雷による故障のため修理不能」そのまま返却となり、これにはタマゲました。焼損していた、スプリッタ部の場所確認。そもそも、この冬に誘導雷に至る落雷の記憶がありませんでした。
5月
まあ、仕方ないのでPW1を再購入しました。
5月19日
変更届を電子申請
6月27日
審査完了
6月30日
総通に出向いて予備免許の引取
7月
アンテナを耐電力タイプの330V-2Aに交換。これで3.5MHz で500W に耐えられる環境になりました。
8月1日
自宅環境の障害状況確認(テレビ、ラジオ、電話、オーディオ、インターホン)
アンプI:FMアンテナが送信アンテナ直下のためチューナより同軸外す。
インターホンI:コモンモードフィルタ挿入。
ラジオI:NHK-FM 85.2MHzに影響あり
送信周波数28.4MHz x 3逓倍 = 85.2MHzにより試験送信周波数をずらす。
外灯センサI:外灯のセンサが動作して点灯する。
→ 困ることはないので、放置する。
周辺住民世帯への電波試験の依頼文書作成。(依頼文書、チェックシート、電波発射タイムスケジュール)
8月5日
近隣の7世帯をピックアップ、手土産持参し訪問、電波試験の協力依頼。
◆正直 思ったのは、このプロセスが両刃の剣の勝負です。最悪、電波出せなくなることも覚悟しなければなりません。
6日~7日
試験電波発射 30分x5回 実施 チェックシート回収時に状況把握した際、インターホンI(7MHzのみ)発生。200Wでも 発生しているのでかなり前から少なからずも影響与えていたと思われる。
奥さんが障害発生の状況、時間を正確に記録していただいたのでピンポイントで周波数が特定できました。話を伺うと障害が出るインターホンは、ドアホンのマイクより収音し室内のスピーカより常時モニタしている模様。
音は非常に小さいがCWは、聞き取れるレベル、音声はゴモゴモした感じ。AMなら明瞭に音声が乗ったでしょう。
HF用のコモンモードフィルタキットを8セット、ACノイズフィルタ2セット注文。
8月9日
PW1調整中に、また発煙!!!
蓋開けて、焼損場所確認したところ、スプリッター部で先に発煙したのと同一箇所です。この事故でこれまでの故障原因が想定できました。ベアフット(PW1が電源OFF)の場合は、PW1の伝送回路はスルーとの判断で同軸の接続は以下にしてました。
エキサイタ ーー> チューナ(CAT-300)ーーー>PW1ー>ANT
これが駄目のようです。PW1が電源OFFでも内部デバイスに影響があり無理がかかるようです。
すぐにリペアセンター発送。中古で購入したものですから、また落雷で返却になるのがすごく不安でした。そのため、連絡票に動作環境、焼損までのプロセスを力を込め詳細に記載したのです。
8月15日
リペアセンタより物到着の連絡。診察は例の通り4週間後くらい。
8月27日
その間に、先の電波試験で障害のあった世帯の対応をします。コモンモードフィルタ8セット作成完了。壁収納のため小型、且つHF帯を30dB減衰とのことで採用。
スケジュールを調整して訪問し、障害状況を確認。対策案を説明したところ、快諾いただきました。
よそ様のお宅でこちらの不手際のため時間はかけられません、1発で障害を解消する必要があるので必要な工具、材料を入念にチェックしてから訪問。早速、障害を発生させ状況確認したうえで、インターホンの本体を壁から外し、配線確認、ドアホンの他に2Fにも2台子機があります。ドアホン配線と思われるものに、フィルタを挿入ー>止まらない。
次に配線を1本ずつ外すと障害がなくなる配線発見、そこにフィルタを挿入したところ、障害が解消。機器を元の状態に戻したところで、インタホンの正常性の確認して様子を見ていただくことにしました。
フィルターは、2個使いました。ACフィルタ使うことにならなくてよかったです。壁の中に収納できませんでした。
この間50分。
9月2日
リペアセンタよりメール 故障PW1は、スプリッタ基盤交換30Kで修理可能とのこと。
即発注! (落雷でなくてホッとしました。)
9月12日
帰還したPW1にて電波試験、インターホンに障害のあった世帯の再試験をして障害のないこと確認。これで、障害なしのハンコもらって書類の完成! 総通に出向き、完成届(印紙 11,650円)を提出。
9月14日
どうも納得いかない1台目のPW1の故障、2台目のPW1の操作と同じ操作で故障した故障個所も物理的に同一なのだから落雷の形跡はあるものの、修理可能と推測。メーカがダメならと、以前紹介を受けたPW1の修理を手掛ける九州のハムセンターに相談したところ、修理可能とのことで即発送。
9月18日
スプリッタ修理で33Kとのこと 推測的中!!! つまり、故障は、自分の操作不良でスプリッタを焼損。 落雷は、痕跡があるので以前使っていた方が修理したものと判断。即発注しました。
9月24日
PW1帰還 接続して正常性確認 動作良好!
10月11日
完成検査 12:50 検査官3人が到着
・従事者免許証 現状の局免許状の確認
>3人が1人ずつ目視点検
・今回検査対象の機器の物品と構成の説明をする
・送信出力の測定 ダミーロードはこちらで用意
>かなり精度の高そうな通過型ディジタル測定器
アンプの計器では500Wでも、測定器では全バンドで420W程度でした。
・TVIの確認
>事前に調整していたお宅に2名誘導。奥さんの話では、テレビリモコンで地上波チャンネルを切り替えて確認していたとのこと。
・判定会議
自分はシャックから退室し、3人で何やら記載してます。
・判定通知
◆結果 指示事項なしで合格の結果通知書と免許状交付となりました。
この間 40分でした。
<<< 振り返って >>>
アンテナの高さが13m程度なので防護指針上500Wが限界でした。
免許状の記載が200Wが500Wになるだけでしたが、出費は嵩む、トラブルの連発、時間もかかり、手こずりました。
QROに伴う作業は、その70%が電波試験の対応と感じました。これに挑むか、挑まないか、運命の別れ道。自分の場合は、幸い理解頂ける方に恵まれ、大きな障害がなかったのでですが、電波障害に敏感な方もいらっしゃいますので、そこで話がおかしくなると障害対策など受けてもらえません。電波を停止すれば事は解消と要求されると、その後は無線ができなくなります。自分もどうするか悩みました。
しかし、やって良かったこともありました。 インターホンIがあったお宅には、これまでも迷惑をかけていたことになり、この事実を知らなければ、ずっと迷惑をかけることになってました。
対策後、問題が解消したことを逆に喜んでいただき本当に良かったです。
以上
最後までご覧頂きありがとうございました。