和田慎二先生が逝去されました。
61歳だったと知って、あまりの若さに愕然としました。
和田先生は私を知らないですが、私は密かに恩人と思ってました。
もちろん、面識はありません。
勝手に私がそう思っているだけです。
私が漫画家を目指そうと投稿をしていた遙か昔。
某雑誌に10回は投稿したでしょうか。
なんとかトップ賞をいただき、次はA賞かB賞のどちらかをとれば、デビューという流れでした。
A賞の方へ投稿し、最終選考まで残り、結果的に佳作ということで、
なんとかデビュー組にひっかかりました。
その時に選評をなさっていた先生方に和田先生がいらっしゃいました。
結果発表に、入賞した作品に対して寸評が書かれたのですが、
当たり前ですが、大賞作品の評が多かった中で、
和田先生だけが、私の作品に言及して下さったのです。
直感的に「和田先生が私の作品を推して下さったから、賞を取れたのかもしれない」と思いました。
なぜそう思ったかというと、少女漫画らしくない作品だったからです。
その時から、私の漫画家人生が始まりました。
といっても、10年間は漫画で生計を立てられず、もっぱらアシスタントで食べてましたけどね(笑)
不安も焦りもありました。どうして、やり過ごせたのか不思議です。
夢中で取り組んできたら、いつの間にか漫画で食べられるようになっていた、って感じです。
人の縁を改めて考えました。
直接でも間接でも、必ず人と人は繋がり、影響を及ぼすのだと。
和田先生のご冥福をお祈りします。