楽園づくり ~わが家のチェンマイ移住日記~

日本とタイで別々に生活してきた私たち家族は、チェンマイに家を建てて一緒に暮らし始めました。日常の出来事を綴っていきます。

夢枕に立つ

2016-09-28 10:47:00 | タイの暮らし

「夢枕に立つ」とは、神仏や故人が夢の中に出てきて何かを告げることですね。そうそう頻繁には聞かないことです。私などは、一番上の兄、母、父を亡くしていますが、まだ誰も夢枕に立ってくれません。

さて、近所に住む70代の日本人男性が亡くなったのは9月2日のことでした。翌日からお葬式(通夜)が始まり、遺体が火葬されたのは9月6日でした。

前にも書きましたが、男性の遺骨は来月、バンコク近郊の海に散骨されることになっていて、日本から娘さんと息子さんの2人がまたタイにやってきます。そのことで昨日、娘さんから連絡があったのですが、「うっ!」と思わず唸ってしまったことが書いてありました。

亡くなった男性には日本に奥さんがいます。でも、十数年前に家族を捨ててタイに移住してきて、タイ人の女性と一緒に暮らしてきました。日本の奥さんとは長い間会っていなかったと思います。ところが、男性は亡くなってから奥さんに会いに行ったようなのです。

娘さんによると、男性が火葬される前日のことでした。男性は別の男性を伴って、しかもたくさんの荷物をもって奥さんのところにやってきたのだそうです。そして「最後の挨拶」をされたのだそうです。

亡くなった男性が、残してきた奥さんのことをどう思っていたのか、あるいはまったく忘れていたのか、私には知る由もありません。でも、昨日娘さんからこの話を聞いて、きっと奥さんの方は男性のことを忘れていなかったに違いないと思いました。奥さんは男性が亡くなったことは当然ご存じでした。火葬の日取りも、娘さんから聞いてご存じだったのではないかと思います。きっと複雑な思いで火葬の前夜を一人で過ごしておられたのではないかと思います。そんなとき、男性が「最後の挨拶」に訪れたのです。

男性は折り目の正しい人でした。頑固な人でしたし、家族にはひどい仕打ちをしたのかもしれません。しかし、奥さんには最後の挨拶はしたかったのでしょう。奥さんの思いと、男性の思いが重なって、男性は奥さんの夢枕に立つことができたのだと思います。

一緒に奥さんのところに行った別の男性が誰なのか、すごく気になりましたが、日本的な解釈では男性のご先祖様ということでしょうかね・・・

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4 コメント

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小説みたいです (のり3)
2016-09-28 22:14:06
その男性の魂が成仏する前に、天国への案内人が彼の
現世への懺悔の為に随行したのでしょう。
これでその家族もより理解さえたことでしょう。
それにしても、うさぎさんの文章力に感銘を受けました。
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のり3さんへ (うさぎ)
2016-09-28 22:27:47
コメントありがとうございます。
妻にこの話をしたら、「奥さんの夢に出てきたの?それとも本当に奥さんの所に行ったの?」と聞きました。

タイでは、夢枕に立つのと、亡くなった本人が現れるのは、別の事なのだそうです。つまり幽霊?
私はいい話だなあと思って受け止めました。夢でも幽霊でも。
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夢でも幽霊でも ()
2016-10-01 19:47:57
友人(米人)のタイ人の花嫁さんがタイの大水害の頃、東京は青山霊園横の高家賃のマンションに避難してきました。


これで安心と思いきや、「夜となく昼となく幽霊が出る」と言って怯えていました。

タイ人女性の「霊」感覚は少々違っているのでしょうか??
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Sさんへ (うさぎ)
2016-10-01 21:27:10
コメントありがとうございます。
タイでは幽霊(ピー)が出てくる映画やテレビドラマがとても多いです。だいたい生身の人間を攻撃する怖い存在として描かれていることが多いです。日本と同じかどうか・・・?
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