楽園づくり ~わが家のチェンマイ移住日記~

日本とタイで別々に生活してきた私たち家族は、チェンマイに家を建てて一緒に暮らし始めました。日常の出来事を綴っていきます。

お向かいの犬を3頭、預かってみたら・・・

2014-05-11 19:34:03 | タイの暮らし

わが家のお向かいには3頭のシベリアン・ハスキーがいます。以前、恐ろしいコブラが庭に出没し、勇敢なお母さん犬が見事に撃退した写真を載せたことがあります。覚えている方もいらっしゃるでしょう。

そのお向かいさんが、ご覧のように、中庭にガレージを新設することになりました。そのため、5日ほど前から3頭の犬を預かっています。

手前の白い犬はご存じわが家のラッキー。左のグレーのシベリアン・ハスキーは、コブラをやっつけたお母さんのオンフォン。右の黒いのは、お父さんのダイアモンドです。

この写真には子供のハスキーも写っていますよ。左向こうに、顔の上半分だけ見えています。お父さん似ですが、メスのソムオーです。

なぜ預かっているかというと、ガレージの新設工事中は、お向かいさんの塀の一部が欠けている状態なので、犬が庭から出てしまうからです。庭から出て自由になると、近所で飼われている鶏を殺してしまったことがあります。今度見つかったら、ハスキーが鶏の飼い主に殺されてしまうかもしれないのです。妻も私も無類の犬好きですから、工事の間は3頭を快く引き受けることにしました。

でも問題があります。我が家にはラッキーとチビがいるうえに、野良のキーも出入りしています。3頭のシベリアンハスキーを加えると6頭です。毎日、庭の芝にウンチをするので、その掃除が結構大変です。キーは我が家の庭では遠慮してウンチしませんが。

この際、それは良しとしましょう。もう一つ大きな問題があります。3頭のハスキーとラッキー、キーは仲良しです。でもチビと親のハスキー2頭とは、どうもうまくないのです。危険なのです。やられるかもしれないので、チビを庭に出せないのです。

玄関や裏のベランダの戸を閉めておいても、人間やラッキーが庭に出ているときは、チビもすぐ出たがります。実際、ガラス戸と網戸は鼻先を使ってすぐに開けてしまいます。ガラス戸の鍵を掛けると、風が通らないので中はすごく暑くなります。ですから、ご覧のように一番外側にある重い鉄製の防犯扉の下部に、プラスチックの丈夫な網を取り付けました。こうするとチビは簡単には出られません。

ところが事件が起こったのです。

昨日の朝、妻がチビを外で散歩させる前に、ちょっと油断して玄関先にわざと出してみました。ハスキーたちと仲良しにさせたかったのでしょうか。すると案の定、親のハスキー2頭が寄ってきて、あっという間にお父さんのダイアモンドがチビを咥え上げ、右に左にと軽々と振り回しました。私は窓越しに目撃したのですが、この第一の事件は、たまたま門のすぐ外に、お向かいの飼い主がいたせいか、ほんの数秒で終わりました。思った通り、ヤバイことが証明されました。

そして昨日の午後、第二の事件は起こりました。

妻が防護網の付いている鉄の扉を閉め忘れて、玄関から外に出てしまったのです。チビには大好きな妻の姿だけしか目に入りません。鍵の掛かっていないガラス戸をこじあけて出て行きます。今朝咥えられたばかりの、世にも恐ろしい犬の存在は目に入らなかったに違いありません。ところが・・・ガレージの車の下に寝そべっていた2頭のハスキーがむくっと起き上がりました。そしてゆっくりと獲物に近づいて行ったのです。

チビもバカではありません。ハッと気づいて逃げました。妻は自分の方に手招きしました。でもチビは、今度は怖い2頭のことしか頭になくなり、裏庭の方へ駆け出しました。妻の証言によると、2頭のハスキーよりもチビの方が走りが速かったそうです。チビは矢のように裏庭からまた玄関先に戻ってきて、やっと妻の手に掬われました。やれやれ、九死に一生とはこのことか、と妻が思ったかどうか・・・

その出来事を後から聞いて、私はちょっとだけ妻を責めました。でもきっと誰かさんのように、うっかりしただけで「悪意」があるわけでもなく、何事もなくてよかったと胸をなでおろしたのでした。

         *  *  *  *  *  *  *  *  *

さて、実はここまでが前置きなのです。ここまで読んでくれた方は、最後までお付き合いくださいね。

昨日、その出来事があってから1時間後。どうもチビの様子が変なのです。これまで入ったことのなかった私のデスクの下にずっといるのです。朝から何も食べていません。ご覧のように、水をそばに置いてみましたが、一切口にしません。こんなことは初めてです。

呼びかけても触ってもほとんど反応がなく、まったく元気がありません。ときどき目を開けると、呆然と空(くう)を見つめる様な表情を見せるのです。どうしたのかなあ。朝ハスキーに振り回されたのと、午後になって追いかけられたのがショックなのかな・・・それ以外に考えられないのでした。

どうも変なので昨日の夕方、医者に連れて行くことにしました。そう決めて妻が抱きあげようとした瞬間でした。「ギャイン!」と今まで聞いたことのない甲高い鳴き声をチビが発しました。やっぱりおかしい。どこか痛いところがあるんだ。

妻と息子が近所の獣医さんのところから帰ってくるまで1時間くらいかかりました。チビはやっぱり噛まれていたのです。おそらく痛さとショックでぐったりしていたのだと思います。血がたくさん出るような傷ではなかったので、見た目にはわからなかったのです。

これは噛まれてから24時間たった今日の午後です。昨日獣医さんが体のあちこちを調べてみたら、お尻に近い背中に触れると「ギャイン!」と金属音のような鳴き声を出したので傷がわかりました。毛を切り落として治療が進められたそうです。

前歯で穴があけられたようです。でも1個だけなので、完全には噛まれなかったのでしょう。もし2本ある前歯で深く噛まれていたら・・・多分逃げられずに長い時間噛みつかれた状態になっていたでしょう。そうなると内臓にも影響がでて深刻な事態になっていたに違いありません。そもそも裏庭に逃げて、また前庭に戻ってくるまでは、あっという間の時間だったそうですから、一瞬だけ噛まれたのです。そして自力で妻のところに逃げてきたのです。

昨日は少し熱も出ていました。もし内臓に影響があるとすれば、歯茎の色が変わるそうです。そして深刻な内出血があれば、お腹が硬くなるんだそうです。チビはそれがまったくなかったので、心配はありません。2本注射され、抗生物質とスプレーの薬をもらいました。しめて1000バーツ、私の抜歯の値段と同じですね。

犬にも相性というものがあります。大概の犬は、最初はお互いに警戒したり、威嚇したりして一触即発のような緊張状態になります。とくにオス同士がそうです。でも徐々に慣れてきて、喧嘩はしなくなるものです。片方が恭順の意を表して無事に納まることがほとんどです。野良犬のキーとチビ(オス同士)がそうでした。

でも、どうやっても仲良くなれない犬もいます。3頭のシベリアン・ハスキーのうち、1歳にまだならない、チビと同じくらいの子供のハスキーは、決してチビを襲ったりしません。でも親犬の方は、猫や鶏を捕まえるようなやり方でチビを追いかけたに違いありません。吠えるでもなく、最初はゆっくりと狙いを定め、だんだんスピードを増しながら追う。これは野生動物が獲物を狙うときの所作そのものです。幸いにもチビは足が速かった。一瞬のスキに噛みつかれたものの、うまく逃げられたのです。

ハブと闘ったメス犬が噛んだ可能性はないとは言えませんが、チビに噛みついたのはオスのダイアモンドでしょう。人が見ていない裏庭での出来事です。檻の中にいたラッキーだけが目撃者です。

お向かいの犬は、もちろん人間を噛んだことはありません。ラッキーほどの人懐っこさはありませんが(ラッキーは、誰かれ構わずに懐きます)、性格は悪くないと思います。でも動物には割と簡単に噛みつく習性があるみたいです。近所で飼われていたウサギが惨殺されたときも、2頭は有力な被疑者でした。

ともかく、お向かいさんのガレージの工事が一日も早く終わってほしいというのが正直なところです。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (トイプードルのチェリー)
2014-05-13 11:43:50
こんにちは、
体の大きさが違うワンコを同じところで飼うときには注意が必要ですね。
私のところも、トイプードル(といっても体の大きさはミニプー)を飼っているのにスタンダードプードルを受け入れました。このトイプードルが私がいるところではスタンプーを攻撃するのですが、私がいない所では隠れているような意気地なしのワンコです。
体の大きさが異なるので、もしスタンプーがトイプーを本気で攻撃したら殺されるのは間違いないので、折角受け入れたのですが、泣く泣く親戚にスタンプーを引き取ってもらいました。
大きさの違うワンコを飼うときはワンコ同士の相性は大事ですね。
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トイプードルのチェリーさんへ (うさぎ)
2014-05-13 13:04:25
コメントありがとうございます。
なるほど犬種が近くても、大きさが違うと相性がよくないことが多いのですね。

性別の問題もあるような気がします。現在28キロのラッキーと7キロのチビは、最初から相性が良かったです。メスとオスということが関係あるかもしれません。いつもまるで喧嘩しているように、飛んだり跳ねたり、手を出したりして、激しくジャレ合います。でも本気で咬むことはありません。

オス同士は要注意ですね。
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