楽園づくり ~わが家のチェンマイ移住日記~

日本とタイで別々に生活してきた私たち家族は、チェンマイに家を建てて一緒に暮らし始めました。日常の出来事を綴っていきます。

インラック首相の「信じていること」を伝える新聞

2011-10-30 20:40:18 | タイの暮らし

いやー、自分のブログを見て驚きました。昨日の午後に更新したはずなのに、右肩の日付と時間を見ると、10月30日(きょう)の朝になっていたからです。「あれー、昨日書いて投稿したはずなのに・・・・・」気味悪いので、とりあえず昨日の日付に訂正しておきました。

それはどうでもいいことですが、2日ぶりにバンコクポストを見て、驚きました。記事の見出しは、「首都に向かう水は、当初恐れていたより少ない量だ」という感じなのですが、その書き出しを見て驚いたのです。

「インラック首相は・・・・・・・・と信じている(believes)」となっているからです。

普通、一国の首相の発言は、stateとかsayとか、そういう動詞で伝えるものだと思っていたのですが、believeです。内容は「バンコクの洪水はヤマを越えたとインラックは信じている」というようなことですが、彼女の語る内容はもう誰も信用しなくなっているようですからいいとして、「彼女はこう信じているんですよ」という報道がありえるとは、まったく面白い!

だれも神様ではありませんから、そろそろ終息に向かうのかどうか、断定はできません。でも、彼女はずっと前に、私の記憶では2週間以上まえに、バンコクは心配ないという発言をしていたと思います。だから、「数日で収まる」と発言しても、「彼女はそう信じている」という記事になってしまう。というより、報道陣もあきれている。彼女は洪水の専門家ではないのですから、政府の担当部署の情報を得て発言しているわけですから、政府の担当部署が機能していないことが世界に証明された、そのように「信じて」いる今日この頃です。

タイ全体では多くの死者と大損害が出ているわけですから、自分の住んでいるところが浸水しないからといって、決して喜んでいるわけではありません。今朝も知り合いの人と電話で話していたのですが、もしタクシンが首相だったら、こんなことにならなかったんじゃないかと、やはり思います。彼は莫大な国家予算を投じて根本的な洪水対策をやろうとしていた矢先に失脚したからです。

そもそも、今回の洪水の引き金になったのは、上流のダムの放流が一斉に始まったことだと言われています。ダムの放流は政府の統制下にあるはずと聞いているのですが、それがまったく統制されていなかったという情報があります。

10月16日に、このブログでご紹介しましたが、ニューヨークタイムスは、10月14日に「この洪水は人災である」と断言する記事を掲載していました。そのあと、最近になって日本のメディアも、人災という言葉をやっと使い始めました。自然災害を政府がコントロールすることはほとんど不可能ですが、情報の出し方は、アメリカでも日本でも、常に問題視されます。アメリカでは、数年前のハリケーンのときのブッシュの対応が批判にさらされました。

日本はご存じのとおりです。日本の場合は、大津波は仕方なかったのかもしれませんが、原発事故は東電にも政府にも責任がある人災だと私は思います。事故後の対応は最悪の部類だと思います。避難させなければならない人たちに、放射線量の情報を隠蔽して知らん顔したことは、ほぼ確実だからです。

 

これを書いているたった今、小学生5年の息子がこういうのです。「カンペンペットのおばあちゃんから、今電話が来たよ。洪水がそっちに向かってると今ニュースで言ってたから、気をつけてって。」「えっ?それいつの話?」「今だよ。お父さんがブログ書いてたでしょ。その間に電話きたんだよ。」「???それ日付が間違ってない?それともまた首相の発言なの?」

ところで、今晩の日本のメディアは、テレビも新聞も、「大量の水が南下して、バンコクの中心部に向かっている」と一斉に報じていますね。タイのテレビニュースは、中心部でなく、バンコクの西側が大変な状況になっており、これからも洪水は悪化すると言っています。チャオプラヤ川の西側は深刻なようです。ヤワラのあたりも、結構やられてます。

それにしても、日本の報道が言う「中心部」をきっちりと定義してもらわないと、みんな混乱していますよね。多分、カンペンペットのおばあちゃんも、同様に混乱して電話してきたのだと思います。バンコクの地理をほとんど理解していませんから。

 

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