12日に始まったチェンマイのソンクラーンは昨日15日に終わりました。わが家の子供たちも、カンペンペットから来ていた親戚の車の荷台に乗って、連日のように街へ繰り出しました。
ソンクラーンのときに行う儀式のひとつに「アップナーム コンケー」と呼ばれる、年長者の身体を清める儀式があります。昔ながらの香水が入った「ナムオップ」という水を使って、家族みんなで感謝の気持ちを込めて、親や祖父母の身体を洗ってあげるのです。
玄関先で椅子に座っている左の2人が妻の両親です。私よりいくつか年上です。息子の頭の陰でよく見えませんが、左手に赤ちゃんを抱いた妻の下の妹が、コップでナムオップを掬うところです。
正式には、儀式のために新調した服を着せてナムオップを注ぐんですが、わが家では、それには拘らずに普段の服のまま行いました。いわば簡略化した「アップナーム コンケー」です。
11歳の息子がおばあちゃんの肩に注いでいるところです。
今度は私の番です。洗ってもらう年長者は手を合わせます。本当の儀式はもっと丁寧に全身を洗うそうですが、簡略化したやり方として、手と足と肩にナムオップを注ぐことで一応儀式は成立するようです。
私は対象者ではないと思っていたら、妻から突然椅子に座れと言われました。家族の中の年長者といえば、私も含まれていたんですね。でも、なぜか手足や肩よりも、背中を集中的に攻撃されました。いや攻撃ではなく、身体を洗ってくれているんでした。この手は妻の父親ですね。
今度は妻の母親の番です。また背中に遠慮会釈なく注ぎました。それを見て喜んでいるのは、妹の子どもです。こうなると、「アップナーム コンケー」の儀式というよりは、ソンクラーンの水掛けに近いものがありますね。さすがに頭の上からは掛けられませんでしたが・・・。
この「アップナーム コンケー」は、生きている人に対してだけでなく、すでに亡くなった人の位牌にも行います。また、お骨があれば、それもナームオップで洗うんだそうですよ。それくらいタイ人にとっては重要な儀式のひとつなのです。
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昨年に家内の実家にいき親戚の家も回ったのですが、どこでもやっていなかったような・・・(またはタイミングがずれていたのですかね?)
いやあ、勉強させていただきました。ありがとうございます。
やり方よりも、儀式を行う家族の心が最も大切だと思います。キーキアット(怠け者)の父親も、この時は涙していました。
ガヤガヤした水掛より、落ち着いた伝統行事を子供達に伝えたいと思っているんですが。
息子を入れようと思っている小学校に、手続のために今日はじめて行ったら、学校の中でやっていました。ソンクラーンのお祭り騒ぎが終わった直後ですけれど。