世界のメディアが今日一斉に報じたこと、それは昨日の「秘密閣議」のことでした。例えばロイターは、最近はタイの洪水についてはほとんど言及しなくなっていたのですが、今日は大きく報じました。言うまでもなく、12月5日の国王の誕生日に合わせていつも実施されている「恩赦」の対象に、タクシン氏が無条件で入る可能性が急浮上してきたからです。
出席した閣僚の全員が口をつぐんでいるそうですが、インラック首相が物理的には閣議に出席できたはずなのに(軍部の情報)、前日に被災地視察に行ったシンブリーから、なぜ戻ってこなかったのか、謎が深いとされています。
タクシン氏が有罪判決を受け、追放されてから(正確には追放ではなく、自主的な逃亡の選択です)、恩赦の対象は汚職や薬物犯を除外するという法律ができました。今度は、汚職の除外条項をなくすというふうに議論されているようです。まさに「風雲急を告げる」とは、こういうことを言うのだと思います。
タクシン氏が恩赦を受けて、タイ国に帰って来れるかどうか、それは一日本人の私も大いに関心があります。しかし、それよりも、目先の洪水がどうなるかということの方が心配です。というのは、ラチャダピセーク通りの浸水がストップして、とっても良い兆候だと安心したのも束の間、大分前に懸念していたとおり、バンカピ地区の浸水が現実のものとなりつつあります。
バンコク都知事はバンカピ地区の一部に避難準備を指示したようです。同時に、バンコク中央部からみて東側のプラカノン運河などが溢れる可能性にも言及し始めたようです。さらに一昨日からは、シーコンスクエアのあるシーナカリン通りの浸水が相当にひどくなっています。これはテレビニュースで報道されていますから、タイにお住まいの方ならご存知でしょう。
我が家は、直線距離でシーナカリン通りの西3キロ余りのところにあります。あのあたりは、洪水でなくとも、ちょっと集中して雨が降っただけでも簡単に冠水しますから、それだけですぐ危ないとは思いませんが、東部の運河の変化は、中心部にとっても要注意です。
この「東側からの水の侵入」は、過去の例に照らして、バンコクの洪水ではかなり性質のよくないもので、北よりも東から中心部に広がった「実績」があると、わが家の向いに住んでいるおばあさんは言っていました。本当のところはよくわかりませんが、政府とは違って、バンコク都庁の方は、まだまだ警戒を緩めないように言っているようですから、油断しないように、カンペンペットの家族にも伝えました。
昨日までは、21日の月曜日から学校が再開されるという予定に変更はなかったのですが、さきほど確認したところ、予定通り21日に再開するか、それともバンコク北部に合わせて、12月6日(火)とするか、今週の金曜日の会議で決めるそうです。私としては、何が何でも12月上旬には授業を再開できないと、到底学習時間が足りないので、いろんな問題が出てくることを心配します。(もうリミットを超えてお休みしているのかもしれませんが)
そんなこんなで、気の抜けない日が当分続きます。安心して家に戻って、家の中を元に戻した翌日から、「お待ちしてました」とばかりに浸水が始まったら、笑い話にもならないですから。
先日のニューヨークタイムスの記事に出てきたバングラデッシュの例ではないですが、ぶつぶつ言わず、争わず、大きな自然の力と悠然と付き合うことも、東南アジアで生きるには必要なことかもしれません。
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北からの水はバンスー運河で堰き止められ、チャオプラヤー川へ順調に排水されているようですし、センセープ運河やプラカノン運河の水位も変化がないので、ミンブリー方面からの浸水はないだろうと判断して帰って来ました。因みに心配していた水道水の異臭はだいぶ良くなっていました。
シャワーや洗顔は気にすることなく出来ました。
しかし帰って来た早々、今日のニュースでバンカピ地区も洪水警報が出されたと妻が話していました。
ちょっと心配になって来ました。明日、シーナカリン通りとバンカピモール付近の様子を見てこようと思います。
バンコク週報の報道では、教育省管轄の学校の後期開校は12月6日に、バンコク都庁の管轄の学校は12月1日と決まったそうです。この二つの違いが分かりません。公立と私立の違いですかね。
この開校日も浸水状況によっては、更に延長になるかも知れませんね。
私の理解では、都庁の管轄というのは、バンコク都内にある公立学校、それ以外の私立学校や日本人学校などは教育省の管轄だと思います。18日にいつ再開するか決めるという情報は、子供の通っている私立学校の担任の先生に電話して聞いた情報です。情報に混乱がある可能性もあります。
セーンセープ運河から枝分れした水路や、東から来るプラカノン運河に問題がなければ、オンヌット周辺は大丈夫だろうと思っていますが、まだ何の確証もないので、やや不安が募ります。