近況暴露という表現はちょっと不穏当ですかね。近況報告としておきましょうか。今日は息子の出番です。
息子と言えばゴルフ、ゴルフと言えばタイガー・ウッズと言いたいところですが、ウッズはまだ背中の手術後のリハビリに専念していて、先週の全米オープンも欠場でした。ついでに、日本のホープ、２２歳の松山選手は、昨年の全米オープンではベスト１０入りできたのに、今年は３０位にも届かず、内容的にも見るべきものはありませんでしたね。２週間前に日本人で４人目となるアメリカＰＧＡツアーの優勝を果たしたとはいえ、世界のトップレベルにはまだまだのようです。
さて、息子のゴルフをめぐる「事件」が勃発したのは、もう３週間も前のことです。５月下旬の土曜日、息子はいつものようにお昼過ぎにゴルフスクールに行きました。同じバイリンガルスクールに通っているＨ君とＢ君も一緒でした。この日は、私も妻も一緒でした。ただし、私は一生懸命ゴルフボールを打つことに専念していたので、一体何が起こったのか、最初はさっぱりわかりませんでした。
突然、若い方のＰ先生が妻を呼びつけたのだそうです。ものすごい剣幕で、「もう我慢できない！いい加減にしてくれませんか！」と、本人ではなく妻に対して怒りをぶちまけたのです。一体何のことか分からない妻が話を聞いてみると、子供たちがゴルフの練習の合間に休憩する為に入るＰ先生の部屋で、息子が煙草を吸ったというのです。そんな訳ないだろうが！
実は現場をＰ先生が目撃したのではありませんでした。息子とＨ君とＢ君の３人が先生の部屋に入って、いつものようにコンピューター（先生の）やiPadで遊んでいたらしいのですが、従業員の一人が机の引き出しにタバコを入れていたらしいのです。それを見つけた子供たちが悪戯で吸ってしまったらしいのです。タバコと言っても本物のタバコではなく、禁煙したい人のための電池式のタバコというものなのだそうです（私はどんなものかよく知りません）。
Ｐ先生は妻に向かって言いました。「息子さんがこんなことをするようでは、もう面倒を見きれません。６か月分貰っている授業料はお返ししますから、もうやめてください。」
妻は「息子に確かめたのですか？あなたは見てないのでしょう？まず本人を呼んで話をすべきなんじゃないですか？」と言ったのだそうです。
私も、何かＰ先生と妻が話し合っていてどうも様子が変だと察したので先生の部屋へ行きました。息子はパット練習場のベンチに座って泣いていたので、私は訳が分からないままＰ先生の部屋へ連れて行きました。そうしたら、息子を見た妻は先生に向かって毅然として言いました。「息子に直接聞いてくれますか？まず本当に煙草を吸ったのかどうかを・・・」
その後、Ｈ君とＢ君がふざけて電池式の「禁煙タバコ」を吸ったことは事実であることが判明しました。まだ中学１年と小学５年ですから、悪戯としてもよくないですね。でも息子は吸っていませんでした。Ｐ先生は、吸わなかったとしても息子は一番年上なのだから、なぜ２人を止めなかったのかと息子を更に責めました。息子は「ゲームやってたから、よくわからなかった」と答え、泣き出しました。
Ｐ先生は最終的には自分の勘違いを認め、息子に謝りました。でも息子の心は深く傷ついたようでした。好きだったＰ先生に自分が全然信用されていないことが分かったからでしょう。Ｐ先生は前言を見事に翻して「君だけはやめないでくれよな」と言いました。
私と妻はすべて息子の意思に任せることにしました。そして翌日息子は結論を出しました。「Ｈ君がやめるんだったら、僕もやめる。」でした。Ｈ君云々というのは、ちょっといただけませんでしたが、「ゴルフなんか何処でもできるし、ゴルフなんかやらなくっても何の問題もないよ」私は息子にそう言いました。
若いＰ先生の父親であるＷ先生は、挨拶に行った私たち親子を前にしてこう言いました。「ここをやめても、いつでも練習に来てくださいね。あなたたちは、ずっとここの生徒なのです。ゴルフのことで分からないことがあったら、遠慮なく私に聞いてください。」
あれから、もう３週間近くが経ったでしょうか。スクールをやめても同じところに練習に行くと言っていた息子ですが、今日までまだ一度もボールを打っていません。土日に私がゴルフ場に誘っても、行こうとはしません。ほかに楽しいことがいっぱいあるのです。やっぱり、息子はそれほどはゴルフが好きではなかったのかな、と私は実は思っているのです。せっかくいいスイングを覚えたのに、もったいない気はします。
Ｐ先生、６か月分前納した授業料をまだ返してくれません。妻が今日電話したら、来月１５日まで待ってくれですと。口は禍の元ですね。やめろなんて言わなければ、息子もやめてなかったでしょうに。ところでタバコもどきを吸った２人のうち、Ｈ君はやめて、Ｂ君は結局やめなかったそうです。私はもちろん毎日ボールを打っています、自宅の庭で。
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