能登半島は、2024年1月1日に最大震度7の地震によって、約85kmにわたって海岸線が隆起しました。
この隆起は、地震のメカニズムが逆断層型であったために起きた現象で、海底が上に押し上げられたことによります。
隆起した海岸は、元に戻ることはなく、能登半島の形を変えてしまいました。
地震に伴って津波も発生しましたが、隆起した海岸が天然の防波堤のように働いて、津波の被害を若干軽減する効果があったと考えられています。
しかし、能登半島の東側では、隆起が少なかったために、津波の浸水が比較的多く見られました。
津波の高さは、最大で4メートル近くに達したと推定されています。
能登半島地震は、日本海側で起きる地震の特徴を示しています。
日本海側では、震源が陸地に近いところで地震が多く発生するため、津波がすぐにやってきます。
国の想定では、北海道から長崎県までの173の市町村のうちの約3割で、30センチ以上の津波が5分以内に到達する可能性があります。
そのため、強い揺れを感じたら、情報を待たずに高いところに避難することが重要です。
能登半島地震は、地震と津波の関係を考える上で、貴重な事例となりました。今後も、日本海側の津波への警戒を怠らないようにしましょう。