徒然なる写真日記

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駒止湿原のワタスゲ(2)

2014-07-05 11:53:00 | 福島景勝地/裏磐梯
6/21 福島県 昭和村と南会津町にまたがる駒止湿原
早朝から

朝5時に湿原入り口の駐車場に着くと、既に10台くらいの車が。ハイカーよりおそらくカメラマンだろう

駒止湿原
福島県大沼郡と南会津郡との郡境に接した分水嶺地域に散在している湿原で、その代表的なものは大谷地(約14ha)、白樺谷地(約5ha)、水無谷地(約8ha)の3湿原からなっている。これらの湿原は標高約1,100メートルのブナ林地帯にあり、いずれも、渓流の源頭の平低地に成立した谷湿原状の高層湿原である。泥炭層の厚さは150センチに達するところもあり、湿原の成立がかなり古い時代に遡ることは明らかである。
国の天然記念物指定保護区域面積は148haあります。 この3つの谷地を結ぶ木道と道路は約2kmです。
この湿原は、地方公共団体が管理する国有財産で、 昭和45年12月28日に天然記念物保護区域として104.67haの国指定を受け、 さらに天然記念物を含む周辺一体の自然環境保全のため、民有地56.711haの公有化を図り、 平成12年3月7日に43.3291haの追加指定を受けました。


大谷地湿原
13.3ヘクタール
特徴 大谷地は3つの湿原での中でももっとも面積が大きい。湿原が発達し始めた時期はおよそ5000年前で、泥炭層の厚さも1.7mと概して薄い。他の2つの湿原とは異なり、泥炭層と岩盤のうちの間には、厚さ1mに及ぶスルト層があり、泥炭が堆積する以前には浅い池沼や小さな沼沢が断続していたと見られる。主要部は南から北に向かう傾斜地の谷に沿った細長い湿原である。西側は比較的傾斜の急な山地でブナ林に被われているが、東側は傾斜がゆるく、かつての開墾地があり、森林も伐採されて回復途上の若い林が多い。東側からはまたいくつかの支谷が合流し、そこにも湿原が発達している。このため大谷地はいくつにも枝分かれした複雑な形をしている。
大谷地の南部にはヨシやイヌコリヤナギが繁茂した、湿原としては原始的な景観を留めているが、中部に移るにつれてイボミズゴケやムラサキミズゴケが密生した高層湿原特有の景観を見せるようになる。北部の東枝は特に広く、夏にはキンコウカの黄色花が輝くような美しさを見せる
(現地案内板より転記)

am5:00 『大谷地』は一方通行。湿原の木道を行くハイカー


未だ少しだけ朝もやが


陽が少しだけ差込みましたが、残念ながら白い霞がかかった風景にはなりませんでした



大谷地の終点は小さな白樺林となっており、湿原を離れブナ林内を通って入口の駐車場から続く開拓農道に出る。左へ200mほど歩けば白樺谷地入口の看板が立っている。

白樺谷地 面積 5.7ヘクタール
特徴  白樺谷地は、大谷地と同じ焼山沢の支谷に発達した湿原であるが、もともと低平な広い谷であったようで、湿原の形も大谷地のように複雑ではない。泥炭層の厚さは、2.5メートルで、大谷地よりは厚いがシルト層はない。
泥炭層が堆積し始めた時期は、およそ15,000年前とみられるが、その大部分は湿地林や游水低木林、あるいはせいぜい低層湿原などの繰り返しであったが、途中にサワラやキタゴヨウの針葉樹湿原の時代があったことが注目される。
1,000年以降は大谷地と同じ急速な発展を見せ、マヌガヤの中間湿原を経て高層湿原に達している。
白樺谷地は、南部が特によく発達した高層湿原の景観を見せ、チャミズゴケやイボミズゴケの繁茂を見る。
中部はサワラやキタゴヨウの針葉樹湿原が広がり、北部はまたイボミズゴケの群落となるが、その上にツルコケモモの旺盛な繁茂があるのが特徴的である(現地の案内板より転記)

尾瀬の三本カラマツに似たような風景





白樺谷地を抜けると再びブナ林内を通って水無谷地(8ha)に入る



水無谷地 面積 8.3ヘクタール
特徴 水無谷地は、他の湿原とは別の入冷湖沢の谷頭に発達した湿原である。
南北に細長い湿原であるが、西側の山が比較的急傾斜であるのに対して、東側の傾斜は緩くいくつかの支谷に沿って広く湿原が発達しており、全体として枝分かれの多い複雑な形になっている。 泥炭層の厚さは、2.3メートルで、ほぼ白樺谷地に等しい。
その発達の始まりは3つ湿原のうち最も古く、およそ20,000年前とみられている。
その大部分は、游水低木林やせいぜい低層湿原までの繰り返しであったが、他の2つの湿原と同じく、およそ1,000年前から、高層湿原に向けての急速な発達があり、現在の景観となったのは数百年前とみられる。
水無谷地の特徴的な景観は、木道の東側からその奥に広がる支谷の湿原とその先のブナ林である。
駒止湿原では、戦後の申告な食料不足に対応して大規模な開拓が行われ、ブナ林もほとんど伐採された。
水無谷地の西側の斜面を被う林は、その後に回復した二次林であるが、東側はこの伐採を受けずに残った原生林である。
傾斜が緩いため、湿原の影響を受けてサワラやキタゴヨウなどの針葉樹の混交が特徴的である。
湿原の方は、広くイボミズゴケの密は群生が広がり、所によって大ミズゴケやアオモリミズゴケの繁茂を見ることができる。(現地の案内板より転記)



ウラジロヨウラク


水路が流れていた


1本の印象的な白樺


ほぼ、水無谷地の端




レンゲツツジがオレンジ色の花を付け、その廻りを白いワタスゲが囲み、シダの葉の黄緑がアクセントをつける


水無谷地から木道を引き返す








沢山撮影したので、どこからが白樺谷地の写真なのかわからなくなった 未だAM8:20分


わずかな時間だけ青空が出ていた




コバイケソウは今年は数が少ない


ワタスゲには10年に一度程度の大当たり年と3~4年に一度程度の当たり年があるらしい。今年は何年に1度の当たり年だろう。


ワタスゲは本州中部以北の高原湿原に生えるカヤツリグサ科の多年草。約15ミリの小型の密集した花を咲かせ、その後、花茎が長く伸び綿状の白毛を先端に付ける。標高約1100メートルの湿原に成熟した花穂が風に揺れ、白いじゅうたんのような幻想的な光景が見られた。




白樺谷地からの帰りは大谷地出口のまで同じ道を戻り、そこからは一方通行の為、大谷地には入らず開拓農地跡の中の農道を駐車場まで戻る。
農道周辺は戦前はブナの原生林であったが、戦中の食糧増産政策で農地として開拓され昭和30年代までは野菜等が 栽培されていた。ブナ林が喪失した一帯は保水力を失い、既存の湿原への土砂の 流出等が危惧される状態にある。現在は昭和村と南会津町が所有する公有地となり、 駒止湿原保護協議会やボランティアが中心となってブナの幼木が沢山植樹されており、 ブナ林の復元が試みられているとのことだ。

am9:50 再度大谷地入り口へ。陽が照っていたのでレンズ交換


木道はほぼ平坦なので歩くには苦ならず。ただ、体重増加による以前患った足底腱幕炎の兆しが少し・・左かかとが痛い。
am11:00に駐車場に戻った。6時間いた事になる。


駒止湿原の特徴は低層から高層へ3種類の湿原があり、幅広い種類の植物を見ることができる。
その数は471種類とのこと。
すばらしいワタスゲの絨毯でした。次はいつ来る?ニッコウキスゲやキンコウカの群落も見てみたい




























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