横浜FC×松本山雅FCの試合をニッパツ三ツ沢まで観に行く。三ツ沢といえば、FC東京がJ2時代に石川の決勝ゴールで歓喜、サポーターと一体となった“大ゆりかご”パフォーマンスで沸いた場所。そんな劇的なシーンが再びあるかと期待しながら、キックオフを待つ。
FC東京繋がりでは、松本山雅には阿部巧が在籍。一時期横浜FCにもレンタルされていた。彼の姿を観にやって来たと思われる東京サポーターと思しき人も僅かながら見かけた(ドロンパのしっぽキーホルダーをつけていたので、間違いないかと)。
横浜FCは“キングカズ”こと三浦知良が先発。選手紹介の時には、松本山雅サポーターからも大拍手。以前、松本に在籍していた渡辺匠にも拍手。ちなみに、横浜FCサポーターは阿部巧の時にはブーイングの方が大きかったかも。
松本は4000人超の応援団。アウェイ側のスタンドに近いピッチで女子アナっぽい人がカメラとともにいたので、誰かなと思っていたのだが、後ほど確認したら、NHK BS『Jリーグタイム』の“ゆりすぐり”でおなじみの伊藤友里だった。事務所は“肩さん”こと前任の山岸舞彩同様、セント・フォース。以前はアビスパを応援していたとか。
横浜FCは先制された後の38分、カズが自身のJリーグ最年長ゴール記録を46歳8ヵ月8日へ伸ばすヘディングでのゴールで同点にすると、その勢いで果敢に攻めてくると思われたが、中盤でのミスパスが多く、どうにも繋がらない。シュナイダーからのフィードも意志疎通がイマイチで、高い位置で簡単に松本に奪われてしまう展開が続く。コーナーキックなどのセットプレーの機会は得るものの、決定機は訪れず。阿部巧の裏を狙って黒津が危険なところをみせたりはしたが、それもやや単発で松本を怯えさせるまでにはいかず。
一方、松本はパスコースを早めに消すためのプレッシャーが奏功。強みである運動量の豊富さを活かして次第にペースを掴む。横浜FCがパスの選択を自ら窮屈なものにして、攻撃の選択肢を狭めてしまっていたところ、松本は執拗なプレッシャーをかける。横浜FCがボールをロストすると、そこから一気にカウンターへ。後手となった横浜FCディフェンス陣へ襲いかかり、52分に塩沢がシュナイダーの懸命な守備もむなしく、2点目のゴールを決める。ここからは完全に松本のペースとなり、69分に飯田が高い打点のヘッドで3点目を決めると、勝負を決した。
これで横浜FCはプレーオフ圏内への可能性は消滅。一方、松本は勝ち点でプレーオフ圏内6位の徳島と並んだ。残り3節、果たしてどんな結末が待っているのか。非常に楽しみなプレーオフ圏内争いとなってきたことは確かだ。
◇◇◇
≪J2 第39節≫
【日時】2013/11/03 13:03
【会場】ニッパツ三ツ沢球技場
【観衆】9,095人
【天候】曇り
【気温】18.8度
【湿度】55%
【審判】(主審)三上正一郎(副審)和角敏之、宮部範久
【結果】
横浜FC 1(1-1、0-2)3 松本山雅
【得点】
(横):三浦(38分)
(松):塩沢(15分)、塩沢(52分)、飯田(69分)
【松本山雅メンバー】
GK 21 村山智彦
DF 14 玉林睦実
DF 23 多々良敦斗
DF 04 飯田真輝
DF 13 犬飼智也
MF 17 ユン・ソンヨル → MF 05 小松憲太(90+1分)
MF 11 喜山康平
MF 47 岩上祐三
MF 49 阿部巧 → MF 27 飯尾竜太朗(66分)
FW 10 船山貴之
FW 19 塩沢勝吾 → FW 20 長沢駿(75分)
GK 31 永井堅梧
MF 08 弦巻健人
FW 07 北井佑季
FW 09 ホドリゴ・カベッサ
監督 反町康治
◇◇◇
ルーカスの番号でもある49番を背負って、アベタクは頑張ってましたよ。
◇◇◇
一旦、阿部の背後に消えてからのヘッド(オウンゴールっぽいけど)→ゴール→カズダンスの素晴らしい様式美。(笑)
◇◇◇
【追記】
■ プレーオフ圏内の行方
04位 千葉 64(+21) 長崎H/栃木H/鳥取A
05位 長崎 63(+08) 千葉A/松本H/徳島H
06位 徳島 60(+02) 岡山H/東VA/長崎A
07位 松本 60(-01) 山形H/長崎A/愛媛H
08位 札幌 57(+07) 神戸H/岐阜A/北九H
09位 岡山 56(+10) 徳島A/富山H/福岡A
10位 栃木 56(+04) 北九H/千葉A/京都A
直接対決が結構残っているので、全く予断を許さない。
第40節 千葉×長崎、徳島×岡山
第41節 千葉×栃木、長崎×松本
第42節 長崎×徳島
松本山雅は得失点差がマイナスなので不利ではあるが、ホーム2試合。アウェイで長崎に勝てばプレーオフ圏内も十分考えられる。