“ONE SOUL~思いは一つ。共に駆け上がろう!~”
第35回北信越フットボールリーグ、AC長野パルセイロ×松本山雅FCの試合を南長野運動公園総合球技場へ観に行ってきた。いわゆる“信州ダービー”である。天候は生憎の雨模様。昨年、地域リーグ決勝で鳥取に行った時も雨、松本山雅のホーム・スタジアムであるアルウィンでのFC東京×清水戦を観に行った時も雨、そして今回の信州ダービーも雨、と、雨男の本領発揮しまくりだった。
朝8時頃に自宅を出発、大宮駅でリアル松本人の知人と合流して、長野行新幹線に乗る。新幹線に乗ると長野へはあっという間に着く。余裕で日帰り圏内だ。今年は7年に一度という善光寺の御開帳があり、車内はそれを観に行くべく馳せ参じたという初老の方々で多く占められていた。
長野に到着し、少々ぶらつく。駅前は高いビルなどが立ち並び、東京のターミナルステーションと変わらない感じもするが、背景に山が連なっているというロケーションが最大に違う。山と密集したビル群というロケーションは、東京出身の自分には新鮮な画だった。
長野から篠ノ井までは信越線で。本数は多くないが、10分ちょっとで着く。篠ノ井から南長野運動公園までは、イヴェント時に運行されるというシャトルバスで向かうことに。片道200円、往復400円だ。このあたりでようやく、パルセイロのオレンジのユニフォーム姿の人たちをちらほらと見かける。1階のロータリーには長野オリンピックの会場になったという記念の塔が立っていた。
バスに乗り、10数分ほどで会場に到着。長野は自動車文化圏なので、圧倒的に車で来場する人が多い。立派な長野オリンピックスタジアム(野球場)を横に見ながら、ようやく“信州ダービー”の雰囲気を醸し出す会場へ入場。客席数はそれほど多くなく、ゴール裏は座席なしの芝生席だ。ピッチと客席が非常に近いので(柏のホーム・グラウンドの日立台のよう)、臨場感あふれるいい会場だと思う。天候が良ければなお良かったが。
試合は、長野が終始ペースを握る展開。松本山雅はアウェイ戦ということで守備を意識したのか、今までの3トップではなく2トップの布陣で臨むもあまり機能せず、攻撃の糸口をなかなかつかめない。前半35分あたりで柿本がミドルを放ってから、徐々に攻撃回数も増えてきた、と思った矢先、痛恨のPKを与えてしまう。長野がキッチリこれを決めて、0-1で前半は終了。
後半はPKを与えてイエローをもらった斎藤に替わってFWの木村勝太を投入し、より攻撃意識を高めろとのメッセージを送る。以前長野の攻勢は続くが、山雅も次第に攻撃回数が増えてくる。と同時に、ファウルの回数も増える。後半10分過ぎに、長野の10番が2枚目のイエローカードで退場となると、試合はさらにヒート・アップ。20分前に、身長がないため長野に攻めどころとされていた左サイドパックの石川航平に替わってFWの小林を投入。より攻撃モードに。攻めては凌ぎ、凌いでは攻めの攻防が続くなか、後半30分あたりでCKの混戦から柿本がゴールを決め同点に。俄然湧き上がる山雅側スタンド。だが、その後、長野DF2からのゴール前へのロング縦パス一本でシュートを決められ、長野が2点目を挙げる。だが、その数分後にCKから小林が綺麗にヘッドを決め、再度同点に。この後、一気に山雅に流れが傾き、柿本のヘッドも僅かバーの上となるなど惜しいシュートを放ちながらも、ロスタイム4分を生かせずタイムアップ。2-2のドローで試合を終えた。
前半の布陣があまり機能せず、全体的には長野のペースで試合が展開していった。相手が10人となったこともあり同点に追いついたが、10人となっても長野に幾度もサイドをこじ開けられ、山雅にとって危ないシーンが多かったのも事実。ボールに対する意識も長野の方が一歩勝っていたような気がした。ただ、それでも2失点後にも諦めずにアウェイで同点で終えたということを今後に必ずプラスになると考えて、次の試合へそしてホーム、アルウィンでの“信州ダービー”に向かってもらいたいものだ。
でも、さすが“信州ダービー”だと思ったのは、10人となった長野が同点に追いつかれてもそのまま失点を防ぐためにゲームを終わらせるのでなく、さらに得点を狙い泥臭く攻めてきたことだ。こういった意識は、今回山雅よりもホームの長野に若干上回っていたかなという気がした。
ちなみに、長野のゴールを守っていたのは、ノグチピント・エリキソン。かつて大分、鳥栖、柏や福岡に在籍していたブラジル出身のJリーガー(帝京高校出身)。さすが元Jリーガーといえるキックを放っていた(大げさなプレーも多かったが……苦笑)。
松本山雅のゴール裏は相変わらず素晴らしい応援。今回はバックスタンドまで“出張”してきての合同応援もあり。選手、チームへとの“ONE SOUL”を実践したのだった。
南長野運動公園球技場
長野 2(1-0、1-2)2 松本山雅
【得点】
(松):柿本、小林
◇◇◇
帰りは、長野でベタにそばを食う。あ、峠の釜めし買うの忘れた。高崎のだるま弁当も……って、食うことばっかり。だから、太る。ファット・ザ・メーン?(爆)
そして、長野はどこもかしこも“御開帳、御開帳”だった。(笑)
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