まいど!にゃんこふです。
「ロッキーホラーショー」が完成した1977年、20世紀FOXは映画評論家やメディアの関係者を招いて、けっこう盛大な試写会を開催したそうです。が!!
男の名はサル・ピロ。いつも思うのですが、変な名前ですね〜。
念願の、もう本当に待ちに待った「ロッキーホラーショー」のサントラ盤をゲットした私。その夜は、もう一晩中聴きまくりました。さすがに夜、しかも壁も薄い安アパートですからね、ヘッドホンして聴いてました。おかげで耳が痛くて痛くて…。
我に返った時には、もう夜が明けてましたが、とりあえず1本だけカセットテープにダビングできました。
自主休講する訳にもいかないので、目覚まし2台にして服着たまま仮眠。
虎の子はたいていて買ったウォークマン(初代です!確か3万ちょっとしました)に「ロッキーホラーショー」のカセットぶち込んで、聴きながら大学のあるお茶の水へと向かいました。
この頃のウォークマンのヘッドホンって音漏れ酷くて、一時期はちょっとした社会問題にもなりましたね。
だからボリュームはちょっと抑えめです。ただ音量下げると電車の走行音に負けちゃうんです、だから最終的にはシャカシャカ音漏れ全開で聴く事になってしまうのです(笑)
講義が終わった後、いつものように友人達と近くのサ店へ。
「ロッキーホラーショー」を一緒に観た友人たちにサントラ盤ゲットを報告しました。一緒に行った友人達は大騒ぎして喜んでくれましたが、この映画を知らない友人達は「?」って感じで、ほぼ無反応でした。
そう、この「ロッキーホラーショー」って映画、本当に好き嫌いがハッキリ分かれちゃう映画なんですよね。
まあ、映画に限らず音楽やマンガ等、いわゆるエンタメの世界は「好き」と「嫌い」の両極によって成り立ってるんじゃないかと、にゃんこふは愚考する訳です。
でも、この映画に関しては好き嫌いが本当に顕著なんです。
「ロッキーホラーショー」が完成した1977年、20世紀FOXは映画評論家やメディアの関係者を招いて、けっこう盛大な試写会を開催したそうです。が!!
映画開始後30分も経たないうちに半数近い人が試写会場から出て行ったという話が残っています。
そして、公開後の興行成績はアメリカでも日本でも散々な結果となってしまったのです。
映画「ロッキーホラーショー」は、この時点では失敗作、もしくはただのB級映画として終わる運命にありました。
しかし、公開から1年後一人の男の登場により、現在の「キング・オブ・カルトムービー」への道が始まったのです。
男の名はサル・ピロ。いつも思うのですが、変な名前ですね〜。
まあ、サル・ミネオなんて俳優さんもいらっしゃいましたので、向こうではそこまで変という事でもないのかも知れません。
あ、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、サル・ミネオさんは「理由なき反抗」でジェームズ・ディーンの友人役で出演されてた俳優さんです。確かオスカーは逃しましたが、助演男優賞にもノミネートされてました。
話を戻しましょう。このサル・ピロ氏、元はニュージャージーのとある高校で教師をやってました。ある日NYのウェイバリー・シアターで週末行われていたレイトショーで「ロッキーホラーショー」を観て、すっかり魅せられてしまったのです。
▲右側の白いキャミソール姿のヘンタイ…
いえ、男性がサル・ピロ氏です(笑)
その後20世紀FOX公認のファンクラブを立ち上げたサル・ピロ氏。やがて彼の周りには熱狂的な「ロッキーホラーショー」ファン達が集まりました。
今や伝説ともなったNY8丁目の映画館81st.PLAY HOUSEはファンクラブの拠点となり、「ロッキーホラーショー」の聖地とも呼ばれるようになったのです。
毎週末行われるレイトショーでの上映前の客いじりや上映中のツッコミなど、現在見られる観客参加型映画「ロッキーホラーショー」の原点がこの81st.PLAY HOUSEにあったのです。
ちょっと想像できないという方は、青春映画の名作「フェーム」で、その様子を見る事ができますので、ぜひ。
実はこの「フェーム」こそ日本の「ロッキーホラーショー」の観客に大きな変化をもたらした作品と言われています。
そうそう、「コールドケース」という海外ドラマのシーズン4のエピソードでも「ロッキーホラーショー」が取り上げられていますので、こちらもぜひ(笑)
▲上映中のスクリーン前でのパフォーマンス
不思議と邪魔に感じないのです。
ちなみにサル・ピロ氏、1988年渋谷のシネマライズでのリバイバル上映の際、ファンクラブのメンバーを率いて来日し、上映前のプレショーやバージン・サクリファイス(客いじり)など、本場のパフォーマンスを見せてくれました。私?もちろん行きましたよ〜!
実はこの時の館内の様子が某写真週刊誌に掲載されまして、私しっかり写ってました(笑)
さて次回は「ロッキーホラーショー」を語る時に忘れてはいけないもう一本のカルトムービー・・・そう、あの映画の事(笑)
to be continued