JUN SOUNDSYSTEMが影響を受けた私的名盤をうすーく語る。
主に若かりし頃に沢山聴いた音楽を紹介していきます。
The Libertines/The Libertines ザ・リバティーンズ/リバティーンズ革命
とにかくジャケット右側の超問題児「ピーター・ドハッティ」の奇行にどれだけの人が冷や冷やさせられたことか・・・。
突然のバンド脱退宣言からカール(ジャケット左)の自宅への不法侵入&窃盗、ヘロイン中毒や更正施設からの脱走、
挙句はナイフ所持で御用。もう社会不適合者としか言いようがない不祥事の連続。ギグのばっくれは日常的だし、
子供が出来ても少しも落ち着きを見せない。ないないづくしの彼と いう時限爆弾を抱えながら苦しみながら
生み出されたであろうリバティーンズのセカンド・アルバム。
The Libertines-Last Post on the Bugle
プロデューサーには元クラッシュのミック・ジョーンズを迎え、ほとんどが一発取りでRECされたというある意味では
迸る衝動を真空パックにする最良の手段もとった作品でもあると言えるのかな。
でも、これで良かったのだろうかっていう疑問が俺には残りました。それはまるで自分の誕生日に出産を無理やり合わせる
ために未熟児を体外に出すような(これはジョン・レノンがやったことですが、、、)なんというか「まだ成長しきってないもの」を
リリースしてるように感じました。
The Libertines-What Katie Did
レコード会社の要求やカール他バンドメンバーのセカンド発売へ焦り、そんな声もあるんだろうけど個人的にはもう少し
「成長」が欲しかったように思いますね、、、演奏は相変わらず粗いし、曲も出来たものを詰め込んだって印象を受けるし
全体的にカールの孤軍奮闘ぶりが目立ってる気がします。「それがパンクだ!」「リバティーンズだから許せる!」
っていうのも、もちろんあるんだけれども、安易に逆説的に愛すよりも、永久的に残るセカンドアルバムだからこそ、
あれだけのファーストをリリースしたバンドだからこそ、こんなデモのような作品よりも、もっと最高な作品が
作れたのではないか?と、しょせん聴く側にしかなれない自分は思ってしまうわけです。
一曲一曲の素晴らしさは期待を裏切らない最高の出来だし、繋がりだって絶句するほど素晴らしい。
だけど、その「未完成」が素晴らしければ素晴らしいほど、その「完成」に思いを馳せてしまいます。
今作にも充分な魅力はあります。最高にスリリングだし、ピーターとカールのボーカルの掛け合いのトラック①を
中心に切なささえ感じる曲群。作りこんでしまったら失われるものだってあったでしょうね。
The Libertines - Can't Stand Me Now (Official Video)
でもこのアルバムを諸手を挙げて大絶賛する気にはどうにもなれない。まるで失われた両腕を見る側の想像に任せた
「ミロのヴィーナス」のような作品だと思います。そしてピーターがヘロインに依存している限り彼らの言う理想郷
「アルカディア」への到達は遅れてしまっている気がしてなりません。
※筆者は音楽活動をしています。以下のYou Tubeより視聴、チャンネル登録して頂けると嬉しいです!!※
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