大英博物館展-100のモノが語る世界の歴史
2015年4月18日~6月28日
東京都美術館
080≪ベニン王国の飾り板≫
1500-1600年、ナイジェリア、大英博物館蔵
『「ヨーロッパ人」との遭遇』
現在のナイジェリアにあったベニン王国。
1897年、重要な宗教儀式のため首都ベニンシティへの入城を延期するよう要請されていたにもかかわらず、入城しようとしたイギリスの使節団が、攻撃を受け、何人かか殺される。
イギリスはその報復として襲撃、オバを国外追放し、南ナイジェリア保護領を創設する。
ベニン襲撃の戦利品として持ち帰ったものには、サンゴ、象牙、何百もの真鍮製彫刻と飾り板が含まれていた。
これらは遠征費用を賄うために競売にかけられ、世界各地の博物館によって購入される。
飾り板は、王国の聖俗双方の首長としてのオバを崇めるためのもので、オバの宮殿の壁を覆っていた。国外の人目に触れることはなかった。
飾り板の原材料である真鍮は、地元製ではない。
1470年代に始まったヨーロッパ人(当初はポルトガル人)との交易から得た、ヨーロッパ製の真鍮である。
このモノには、ベニン王国から見た、16世紀当時のヨーロッパ人の姿が描かれている。
01:オバとヨーロッパ人
中央がオバ、両脇に高級官吏、背後に小さく二人のポルトガル商人。
02:クロスボウを持つヨーロッパ人
03:火縄銃を持つヨーロッパ人
※これらの画像は、主催者の許可を得て撮影したものです。