ヘレン・シャルフベック 魂のまなざし
2015年6月2日~7月26日
東京藝術大学大学美術館
ヘレン・シャルフベック(1862-1946)は、フィンランドの女性画家。
フィンランドの国民的画家と呼ばれているらしい。
“フィンランド国宝級の作品といわれる”、No.13≪快復期≫(1888)
1章 初期:ヘルシンキ-パリ
2章 フランス美術の影響と消化
3章 肖像画と自画像
4章 自作の再解釈とエル・グレコの発見
5章 死に向かって:自画像と静物画
基本、時系列に並ぶが、3と4はテーマに従って他の時代の作品も混じる。
1 自画像に注目。
No.41≪自画像≫(1884-85)
20代前半。
No.47≪黒い背景の自画像≫(1915)
53歳。芸術協会の依頼(現代15人芸術家)を受けて制作。
No.78≪自画像、光と影≫(1945)
80歳代、最晩年の自画像。
2 エル・グレコのシャルフベック・バージョンに注目。
No.70≪天使断片(エル・グレコによる)≫(1928)
書籍の、それも小さな白黒図版に感化を受けて描いたらしい。
(参考として、その書籍の展示もあり。)
古典絵画の模写作品(芸術協会が買い取ってくれるらしい)も見事。ホルバイン、フランス・ハルス、ベラスケスほか。
また、若い頃の作品と、それを晩年に再解釈して描いた作品を並べて展示したコーナーも、印象深い。